石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

PS2ゲーム『ランブルローズ』(コナミ)レビュー

Rumble Roses (コナミ・ザ・ベスト)

Rumble Roses (コナミ・ザ・ベスト)

初心者でもとっつきやすい対戦格闘百合ゲーム

とても良かったです。百合っぽさはかなり薄く、妄想補完が必要ですが、それでも強く激しく美しいキャラたちの友情や愛憎のドラマには見るべきものがあります。格闘ゲームとしてもしっかりと作り込まれており、初心者から上級者まで幅広く楽しめそう。屈辱システムや泥レスなどの一見イロモノめいた演出も、観客をとことん楽しませようとする点では、かえってプロレス的で良いとあたしは思いました。レズビアン友達で集まったときに対戦して遊びたいなあ。

百合方面について

愛の大告白とか「お姉さま……(はぁと)」みたいなわかりやすい百合展開はひとつもありません。けれど、キャラというキャラが皆、「憧れの女性レスラーの姿を求めて」とか、「永遠のライバルを追って」とか、「大切な教え子を連れ戻しに」とか、とにかく特定の誰か(それも必ず女性)のことを熱く胸に秘めてリングに上がっているという設定なので、妄想補完はわりと簡単かも。特にアイーシャのデキシーへの想いなんて、見方によれば相当百合っぽいと言えるのではないでしょうか。「あからさまな恋愛関係じゃなくたって、女の子同士の『友情』や『愛憎』や『絆』だって充分百合だ!」という人にとっては、これは充分百合ゲーとして通ると思います。

あとね、「聞きようによってはかなりきわどい台詞」というのがけっこうあるんですよ、このゲーム。特にアナスタシアの台詞にすんごいのが多くて、楽しかったです。

格闘について

とにかく操作が簡単! 初心者でも適当にボタンを押しまくるだけで華麗な大技をガンガン出して勝ち進むことができます。そして、操作に慣れたら、今度はより観客を魅了し得る試合の組み立てを追求する楽しみが待っています。トップロープからダイブするもよし、ロープワークで敵を翻弄するもよし、ヒールになり切って反則攻撃をするもよし。つまり、勝つ楽しみだけじゃなく、自ら試合を演出する楽しみがあるんですね、このゲームには。そのあたりが実に奥が深くて良いと思います。

屈辱システムや泥レスについて

『ランブルローズ』と言うと、「女性レスラー同士が恥ずかしい格好で絡まされたり泥レスをやらされたりしているエロ路線のゲーム」というネガティブなイメージがあったんですけど、(そして実際に、恥ずかしい格好を利用した『屈辱システム』だの全身泥まみれで戦う『MAD MUD MODE』だのがあるんですけど)、いざプレイしてみたら全然嫌な感じはありませんでした。むしろバカゲー的な爽やかさすらあるぐらいで。

これはたぶん、キャラクタの表情や動きなどから、「決して『やらされている』のではなく、レスラーとしてお客様を楽しませる演出の一環でやっている」ということが伝わってくるような描き方がされているからだと思います。あれを実際にプレイしてみて、それでも「格ゲーにエロなんて!」とか「女性蔑視だ!」とか言い出す人がいたとしたら、その人はおそらく力道山vsブラッシー戦を見てテレビの前でショック死するお年寄り(古いな、たとえが)並みに純朴な方なのではないかと。

その他

  • グラフィックがとてもいいです。体の厚みや筋肉のつき具合など、キャラごとにきちんと描き分けられているのに見とれました。動きも滑らかで綺麗。髪の毛の処理などに限界はありますが、PS2ならばこれで充分じゃないでしょうか。
  • 各キャラの入場シーンがとにかく格好良い! 泥レスよりもなおセクシーな入場もたくさんあって、「こりゃ確かに『CERO17才以上対象』になるはずだわ……」と思ったです。
  • レディーXの紺のスーツ姿が「場末のおなべバーの、売れないおっさん(おばさん?)おなべ」にしか見えないのはあたしだけ? 他のキャラがみんな可愛いだけに、そこだけなんか異様に浮いてる感じがしたんですけど。わざとなのかしら。

まとめ

百合っぽさは薄めなものの、妄想補完すれば充分楽しめる範囲です。対戦格闘ゲームとしても良くできており、おすすめ。