石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

GBAゲーム『サモンナイト クラフトソード物語2』(バンプレスト)レビュー

百合っぽいけれど、前作には遠く及ばず

武器を作って敵と戦うアクションRPG。女性同士でキスを要求したりやきもちを焼いたりと百合っぽいシーンはたくさんあるのですが、一途なラブラブ度では前作『サモンナイト クラフトソード物語』に遠く及ばない感じです。武器作成やバトルなどの要素は完成度を増しているものの、百合ゲー/レズゲーとしての評価ではやはり前作に軍配が上がると思います。

愛情描写が大味

前作では、シュガレットの想いは「大好きなシンテツさまの子だから」「ひとめ見て魂の輝きにひかれたから」という理由にしっかりと裏打ちされていました。ところが本作では、すべての女性キャラがたいした脈絡もなくフワフワと主人公エア(♀)に気のあるそぶりを見せるため、ご都合主義のハーレムゲーみたいになってしまっていてなんだか興ざめです。攻略できるキャラ(というか、イチャイチャとじゃれあえるキャラ)を増やすこと自体は悪いことではないと思うのですが、そのために肝心の愛情の描写が大味になってしまったのでは意味がないと思います。(『脈絡などいらん。よりたくさんの女のコとイチャイチャできさえすればそれでよい』と割り切れる人なら、また違う評価になってくるのでしょうが……)

ストーリーも劣化

今さら「4つの○○を探し出して邪悪な■■を封印する」という陳腐すぎるストーリーを持ち出されてもおなかいっぱいです。

マップも改悪

砦だの森だの迷宮だのをたくさん出して変化をつけたい、という意欲はわかるんですが、いかんせんグラフィックが使いまわしなので、かえって見づらくて混乱しました。ダンジョン内の仕掛けにも新味はなく、ただただ面倒くさいのみ。これなら、ひとつの地下迷宮にひたすら潜り続ける前作の方が、いらん混乱がない分だけよっぽどワクワクしながら冒険を続けられたと思うんですけど。

でも、武器作成とバトルは進化

「親方に秘伝をもらう必要がない」「武器に特殊効果や必殺技をつけられる」などの新システムによって武器作成の自由度が大幅に上がり、バトル時の戦法も多彩になっています。ここが、前作からもっともパワーアップしているところです。

なお、初心者や低年齢層のための親切設計は相変わらずで、特に凝りに凝った武器をつくらなくてもクリアはできるようになっています。レベルアップ時のポイント振り分けに失敗しても、アクセサリで弱点をカバーすることができますし、細かいところまで配慮の行き届いた設計だと感じました。

まとめ

攻略対象(というか、イチャイチャとじゃれあえる相手)の複数化・マップの複雑化・武器作成のやり込み要素upなど、「前作よりも複雑なゲームにしよう」という意欲が随所に感じられる作品です。しかし、あくまで百合ゲー/レズゲーとして評価した場合、その意欲は裏目に出てしまっているように感じます。あちこち複雑にしなくてもいいから、ストーリーと一途なラブの描写にもう少し力を入れてくれたらよかったのになあ。