石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『Super love potion』(ぢたま某、ティーアイネット)感想

Super love potion (MUJIN COMICS)Super love potion (MUJIN COMICS)
ぢたま 某

ティーアイネット 2005-12-02
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18禁百合漫画にして尿漫画

18禁の百合漫画なんですが、こ、これは微妙。何が微妙って、百合漫画つーか同性愛漫画でありつつ、同時に尿漫画でもあるんですよ、これ。一読してようやく「タイトルの"SuperLovePotion"(直訳すると『超愛の媚薬』)って、要するに尿のことかー!」と合点がいきました。というわけで放尿&飲尿シーンがとても多い漫画なので、そういうのがダメな人はお気をつけください(逆に言えば、そういう属性の方なら文句なしに買い! でしょうね)。あと、ふたなりキャラによる陵辱シーンも有るので、苦手な方はご注意を。

ちなみに絵はとても可愛いし、セックス以外のいちゃいちゃや戸惑いなんかもすごーくキュートに描かれていると思います。エロだけでなく日常シーンの描写もうまい漫画家さんですよね。ただし、ストーリーには難点がふたつあって、ひとつはお話の山場が2箇所に分散してしまっていて、どちらも盛り上がりに欠けること。特に里美先輩のエピソードなんて、伏線を回収せずに放り出して終わってしまっている印象を受けました。あとがきによると「単行本にまとめる気は毛頭ありませんでした」とのことなので、やや行き当たりばったりの展開なのはもしかしたらそのせいかもしれませんね。

もうひとつの難点は、最初から最後まで異性愛を「ノーマル」「普通」と呼び続けていること。台詞もやたらとホモフォビック(同性愛嫌悪的)なものが多く、しかもそれが最終話まで続きます。第1話で主人公の「あたしはノーマルなの! あんたとは違うんだから!」というモノローグを呼んだ時点では、「これが徐々に変化していってラブラブになるのかしら」と期待したのですが、ラブラブにこそなっても最後まで「異性愛は普通(または『ノーマル』)、同性愛は特殊」という主義主張がしつこく続くのにはちょっとがっかりしました。こういう点が気になるか気にならないかで、評価が分かれる作品だと思います。

まとめ

絵はとてもうまくて可愛いし、メインカップルのラブラブいちゃいちゃぶりも楽しいです。ただし、女の子カップルを描きつつも終始ヘテロノーマティブ(異性愛中心主義的)な姿勢を崩さない点が、あたしには合いませんでした。「展開が行き当たりばったり」とか「放尿&飲尿シーンてんこもり」だとかいうのは、「エロ漫画だし、むしろそういうのが好きな人もいそうだしー」で済ませられたんですけどね。