石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『わさびアラモードっ!!(2)』(もみじ真魚、芳文社)感想

わさびアラモードっ!! (2) (まんがタイムKRコミックス)

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アオイと茜の超絶ラブラブ百合キスシーンが!

老舗の日本旅館を舞台にしたスラップスティック百合コメディの第2巻。のっけからすっげえラブいキスシーンがあります。いやー、幸せ。眼福。ごちそうさま。もうこれさえあれば後は何やってくれてもいいです。はー。よかったよかった。

……と終わってしまってはレビューにならないのでもう少し詳しく書いてみると、

  • アオイと茜の夫婦(!)としての愛がより強固に
  • 旅館のじーさんズが大活躍
  • おまけ漫画も女同士の関係を格下扱いしていない

などの点がとても楽しい巻だったと思います。

アオイと茜の愛

1巻では、アオイはまだ茜以外の女のコに抱きついたり胸を揉んだりと、行動がわりと八方美人的だったと思うんですよ。このまま八方美人度がエスカレートして、茜との仲が形骸化していったら嫌だなあ、と思っていたのですが、その懸念はいい方向に裏切られました。詳しくは、2巻に収録されている第6話で改めてデートし直すふたりの姿をどうぞ。形骸化どころか愛がめいっぱい深まっていて、不覚にもドキドキしてしまいました。一瞬で茜の心拍数の跳ね上がる音まで伝わってきますよあのキス絵は!

『わさびアラモードっ!!』はもともと読み切りから連載に移行した話なだけあって、1巻はまだどっちに転がるかわからないラグビーボールのような部分があったと思うんですよ。それが2巻に至って、アオイのハグ癖や茜の投げ癖などの設定にいくらか手が加えられ、長期連載でも話が破綻しにくい方向性に変わってきていると思います。ひとことで言うと、「アオイが誰彼かまわずヤマトナデシコに手を出すドタバタコメディ」から、「単に女同士のラブラブ『夫婦』もいるドタバタコメディ」へと変貌をとげた感じ。その分、エロ表現がまだ定まらず、みどりが悶えてみたりなぜか唐突に入浴シーンが出てきたりとどことなく試行錯誤の感はありますが、それでもアオイと茜の絆をきっちり固めてくれたところは高く評価したいです。

旅館のじーさんズ大活躍

1巻では名前もなかった彼らが、この巻ではよりクローズアップ。じーさんファンよ喜べ。ただし画面は相当むさくるしいですけど。

おまけ漫画について

おまけ漫画のあらすじは、「アオイがある朝目覚めたら男になっていた」というもの。「うわ、『これで“本当の夫婦”になれる』とか『やっぱり男と女の方がいいよね』みたいな展開だったらどうしよう」とものすごく警戒しながら読み進めたのですが、全っ然そんな話ではなく、むしろ拍子ぬけしました。何より茜自身が自分たちのことをはっきりと「女の子同士のカップル」と称しているところが嬉しかったなー。あと、ベタベタなオチも。

まとめ

アオイと茜の「夫婦」「カップル」としての絆がよりはっきりしてきた巻でした。女のコ好きな女のコをむやみに「色情狂の迷惑者」設定にせず、また同性カップルを異性カップルより下に位置づけたりしないフェアな描き方に大拍手。じーさんたちも元気に活躍してますし、何よりあのラブいキスシーンが最高なのでみんな見てください。