石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『ひだまりスケッチ(1〜3)』(蒼樹うめ、芳文社)感想

ひだまりスケッチ (1) (まんがタイムKRコミックス)

ひだまりスケッチ (1) (まんがタイムKRコミックス)

ひだまりスケッチ (2) (まんがタイムKRコミックス)

ひだまりスケッチ (2) (まんがタイムKRコミックス)

ひだまりスケッチ (3) (まんがタイムKRコミックス)

ひだまりスケッチ (3) (まんがタイムKRコミックス)

ほのぼの微百合4コマ

高校の美術専門クラスに通う少女たちを描くほのぼの4コマ。百合成分はごくごく微量なのですが、綺麗な構図とキャラたちの豊かな表情がとてもとても良いです。ほっこりとリラックスしたいときに読むのに最適な漫画だと思います。

沙英とヒロについて

百合漫画として読むのなら、まず注目すべきは沙英とヒロの組み合わせ。熱を出したヒロを沙英が寝ないで看病するとか、逆に疲れ切って寝てしまった沙英をヒロが膝枕するとか、ヒロが男子からラブレターをもらって沙英が大ショックを受けるとか、そこここにあふれる仲良しっぷりがいいですね。同じアパートに長らく住んでいるためか、既に長年連れ添った夫婦みたいな阿吽の呼吸があるところもナイス。これであの「恥ずかしさ緩和クッション」(3巻p95)さえなければもっと良かったんですが、特に百合を謳った作品でもないことですし、あれはあれで可愛らしくていいかなと。

ゆのと宮子について

沙英とヒロほどの濃さはないのですが、ゆのと宮子の組み合わせもいいですよ。

ヒロさんたち素敵〜 お互いを分かってて信頼し合ってて…
私と宮ちゃんも…いつかあんな風になれるかなあ…

なんていうゆのの台詞(1巻p74)は、(妄想補完は必要ですけど)ちょっと百合っぽいですよね。単なる友情もの・ギャグものとしても十分秀逸な漫画なのですが(特に宮子の破天荒な性格がたまらんです)、プラスアルファとしてそんなところも楽しく読めました。

絵柄について

冒頭にも書きましたが、この作品で特筆すべきは絵のうまさ。4コマ調にきちんとデフォルメされた絵なのに、構図とキャラの表情がとにかくいいんですよ。やわらかくて色っぽい、雄弁な絵柄だと思います。特にすごいと思ったのは、3巻p61のタイトル「めざめ」という1本。台詞がひとつもない4コマであれだけ鮮やかに内容が伝わってくるのは、構図のメリハリや空間の使い方のうまさだと思うんですよね。

まとめ

綺麗な絵と女のコたちの仲良し状態がとても素敵な作品です。恋愛要素はないため百合漫画としては非常に薄口ですが、ほんわか系の可愛らしいギャグ漫画がお好きな方にはたまらないかと。4巻以降もとても楽しみです。