石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『夜に降りる天使』(きみおたまこ、フランス書院)感想

夜に降りる天使夜に降りる天使
きみお たまこ

フランス書院 1997-04
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10編中3編がレズビアンエロ作品です。

「大人の動物園」シリーズと「れんな&あきら」シリーズ、及び読み切り作「かごの中の小鳥たち」を収録した18禁エロ漫画集。レズビアンセックスが登場するのは10編中3編と、数の上では少ないものの、濃厚な描写が多いため、物足りなさはゼロ。むしろ、ヘテロ物であるはずの「れんな&あきら」シリーズにまで女性同士のHシーンを登場させるサービス精神に拍手です。あと、悲恋やSMチックな展開でもセックスそのものは基本的にラブラブ和姦で、根底に好き感情がきちんと存在するところもよかったです。

濃厚なエロ描写

女性同士のエロ描写がとにかく濃厚。棒と穴の結合にばっかり拘泥しがちなヘテロセックスの価値観を持ちこまずに、女のコの性感をねっちりと追ってみせた1冊だと思います。ちなみに同作者さんの『眠りつづけるお姫様』とは違い、女性間の器具使用はゼロなので、「指と舌」派の方にはこちらの方が合うかも。

基本はラブラブ和姦

この漫画ではSMチックな責めこそ登場しても、相手の意思を無視するような鬼畜な展開は皆無です。たとえば「大人の動物園」シリーズのあやかと早夜は、

お姉様って言いなさい 私をこんなに待たすなんて罰を与えなきゃいけないわね!!

なんてノリノリでやってますが、これはあくまでイメクラ女子校設定によるものであって、実際には相手のことが可愛くて好きでしょうがないお話だったりします。「れんな&あきら」シリーズの千春にしても、悲恋ゆえにれんなを無理やり犯すはずが途中からなしくずしに和姦に移行してますし、とにかくどのお話でも「行為はすべて同意のもとで」という方針が貫かれていると思います。暴力的な凌辱エロがツボな方にはまったく向きませんが、女のコ同士のあまあまエロエロな絡みが見たい方にはすごくおすすめです。

注意点

「かごの中の小鳥たち」は、メインキャラ2人こそレズビアンカップルですが、途中から男女セックスの要素がかなり入ってきます。苦手な方は回避推奨。

まとめ

女のコ同士のラブラブあまあまエロエロな絡みが豊富で、たいへんけっこうなお点前でございました。あやかと早夜の初Hが収録されているらしい前作『楽園天国』も探して読んでみようと思います。