石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。

米Amazonの「検閲」騒動その後

2009年4月13日のエントリ「米AmazonがLGBT関連書籍を「検閲」? - 石壁に百合の花咲く」の続報です。

Amazonのランキングから同性愛関連の書籍など5万冊以上が消えた問題は、目録作成システムの不具合が原因だった。

というわけで、原因は「目録作成システムの不具合」だったとするニュースが既に日本語化されています。ただ、この記事だと、ここまでの経緯がだいぶ省かれてしまっている気が。このへんのニュース↓が、あたしにはわかりやすかったです。

こちらによると、時系列での動向はこんな。

  1. LGBT関連の書籍が大量にランク外に落とされる
  2. Amazonの最初の説明:「LGBT関連書籍は『アダルト』扱いとした」(参考:Box Turtle Bulletin ≫ Amazon Reclassifies LGBT Books as Adult; Sex Toys Are Not
  3. Amazonの次の説明:「コンピュータのトラブル("glitch")」に見舞われた
  4. 一方、アンチゲイ団体による攻撃ではないかとの推測も出る。「自分がやった」と名乗り出るハッカーも。(参考:tehdely: On Amazon Failure, Meta-Trolls, and Bantown
  5. Amazonのスポークスマン「原因は目録作成システムのエラー」「同性愛関係の作品だけがランクから外されたというのは誤報。健康、心と体、生殖医学と性医学、性愛作品などの広い範囲の書籍が影響を受けた」「エラーは迅速に修正中」と発言
  6. 内部情報によると、「仏Amazonのプログラマが、ポルノをフィルタする作業中、『アダルト』『エロティカ』『セクシュアリティ』などをごっちゃにしてしまったのが騒ぎの原因」(参考:The Stranger | Slog | Re: Amazon and The Gay (French) Glitch, Mike Daisey Responds

というわけで、結局、「フランスAmazonのソフトウェア開発者のミスが原因で、世界的規模で影響が出てしまった」というのが今の時点での結論らしいです。これが事実であるのなら、米Amazonが突然アンチゲイ・ポリシーを採用したわけでも、謎の反LGBT団体やハッカーが暗躍したわけでもなかったということになります。

とりあえず、つい今しがた米Amazonを見に行ったら、一時期売り上げランキングから外されていた『ブロークバック・マウンテン』や『オレンジだけが果物じゃない』は無事ランキング内に戻ってました。『エレン・デジェネレス伝記』("Ellen DeGeneres: A Biography")も。ただ、"homosexuality"で検索すると例の『子供の同性愛を阻止するための親へのガイド』("A Parent's Guide to Preventing Homosexuality")が1位に登場するという事態は変化していません。今後の動きを地道に見守りたいと思います。