石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『はやて×ブレード(10)』(林家志弦、集英社)感想

はやて×ブレード 10 (ヤングジャンプコミックス)はやて×ブレード 10 (ヤングジャンプコミックス)
林家 志弦

集英社 2009-06-19
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王道をひた走りつつ、バカパワーもフルスロットル

「攻めるも乙女、受けるも乙女」なハイテンション剣劇百合コメディ、第10巻。いやー今回も楽しかったー! アクションや表情のメリハリのつけ方は、まさに少年漫画の王道。読んでてゾクゾクワクワクさせられます。一方、まったく衰えることなきバカパワーが、今回は綾那のもとに大降臨しているところもよかった! ギャグやアクションだけで終わらず、お話がしっかり前に進んでいるところも好印象でした。

少年漫画的面白さについて

大ゴマや見開き絵、そして大胆な構図などを巧みに使った「動」と「静」、「緩」と「急」のコントラストが、「これぞアクション少年漫画」という感じで大変気持ち良かったです。たとえば、とあるプロレス技のシークエンスとかね。これまでにもプロレス技が時折出てきていた作品ではありますが、まさかあそこでああするとは!! あと、キャラクタの表情にも少年漫画チックなメリハリがきいていてよかったです。綾那の


アレは弱い…! 最後のひと押しありがとう ババア!!
のコマ(p. 20)とか、しびれました。ちなみに上記プロレス技の前後の綾那の表情も、アクション部分との対比がすばらしく、何度も見返してしまいました。

衰えることなきバカパワー

今回、このパワーは主に綾那に降臨。前巻での悲愴な戦いっぷりと鮮やかな対比をなす、ふっきれた強さを見せつけてくれます。そうは言っても、ギャグに逃げてるとかそういう意味ではありませんよ。はやブレにおける「バカ」の真骨頂は、「理屈抜きで本質を見抜く直感力」にあると思います。今回の綾那は、その力を手に入れたことで、一皮むけた強さを発揮しているというわけです。
なお、10巻のバカパワーに関して一番ウケたのは、


たよれ!!

合体だ!!
のシークエンス(p. 44)。ギャグとして面白いばかりでなく、綾那&はやての強さと友情が、バカパワーによって一段とグレードアップする瞬間ですよね、これって。爆笑しつつ、この場面の持つ深さに胸打たれました。

ギャグや物語の流れについて

コメディ部分も相変わらずよかったなあ。じいさんのあのポーズとか、「ニーハオと豚まんしか知らんから」とか。「わたくし時空」もウケました。あと、父とチチの謎が解けたり、はやてからナギへのわだかまりがクローズアップされたりして、お話がじっくりと次のモードにシフトして行っているところもよかった。読者をきちんとエンタテインしつつ、丁寧に「広げた風呂敷」を畳んでいく展開だと感じました。

まとめ

アクションコメディとして大満足の1冊でした。お話が着々と進んで行っているところも好印象。11巻も楽しみです!