石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

漫画『花宵道中(2)』(斉木久美子[画]/宮木あや子[原作]、小学館)感想

花宵道中 2 (フラワーコミックスアルファスペシャル)

花宵道中 2 (フラワーコミックスアルファスペシャル)

今回も綺麗で切ないよ!

小説『花宵道中』のコミック版。相変わらず綺麗で、切ないです。漫画オリジナルの演出も鮮やかで、原作未読の人にもわかりやすい構成になっていると思います。今回は第2部「薄羽蜻蛉」の後半と、第3部「青花牡丹」の前半を収録。ということは漫画版は全4巻ぐらいで、百合話「雪紐観音」は4巻あたりにくるんでしょうか。とは言えこの2巻にも、女同士の連帯はさりげなく描かれていて、そこはある意味微百合と受け取れるのではないかと思います。もともと、切ない恋模様に加えて、遊女たちの気持ちの通い合いが『花宵道中』の魅力ですもんね。

ちなみに今回もっとも「おおっ」と思ったのは、なんといっても茶屋の2階での雷鳴の場面です。ここでの雷は、視覚と聴覚の両方に訴えかけて、しかもその後の説明をよりわかりやすくするという一挙両得のオリジナル演出。読んでいて、「そう来たか!」と嬉しくなってしまいました。雷鳴のみならず、水蓮姐さんの脱ぎっぷりといい、平左の表情といい、とても印象的な場面だったと思います。

他にはあの「よもぎまんじゅう」のくだりもよかった。茜と緑の出会いのエピソードも、コミカルで(あの緑の表情!)かつ可愛らしいし、それが後々の三味線の話にうっすらとつながっているところも楽しかったです。

まとめ

綺麗だわ読みやすいわ切ないわでたいへん満足いたしました。問題なのはこのシリーズがやたらと品薄なことで、1巻などAmazonに60冊補充されたとたん数時間で売り切れたそうです。というわけで、見かけたら即買いの1冊だと思います。