石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。

『GIRL FRIENDS(4)』(森永みるく、双葉社)感想

GIRL FRIENDS(4)  (アクションコミックス)

GIRL FRIENDS(4) (アクションコミックス)

ついにカップル成立!!!!

女子高生「あっこ」と「まり」のガーリッシュなラブストーリー、第4巻。ずっと足踏み状態が続いていた2人の恋に、ついに進展が来ましたよ!! ああ、よかった。ここに至ってまだ悶々とすれ違うだけで終わっていたら、時速160kmでちゃぶ台ぶん投げるところでした。無事カップル成立するまでの「いい雰囲気になったと思うと邪魔が入る」パターンの繰り返しがくどいと言えばくどいものの、かえってリアル感があるという見方も可能だと思います。キャラたちのいかにも女子高生なキラキラ具合も、相変わらずとてもよかった。2人がピュアピュアすぎて痒くなってきそうな人のためにはオトナなすぎさんのエピソードも用意されているし、至れり尽くせりの巻だと言えましょう。

めでたく両想い成立

巻の大半が修学旅行のエピソードで、好き同士なのになかなか噛み合わないじれったい展開となっています。またこのまま「おあずけ」状態で次巻まで引っ張っていくのかと思いきや、意外にもそうならなかったことにちょっとびっくり。あと、あっこからまりへの欲望が肯定的にとらえられているところも面白かったです。告白と受諾だけで物語が終わってしまわないところを見るに、ひょっとしたら今後、性愛も含めた恋模様が描かれていくんでしょうか? だとしたら、嬉しいなあ。

難点を挙げるとしたら、カップル成立に至るまでの「うまく行きかけるたびに邪魔が入る」という展開がワンパターンすぎること。都合3回も似たようなパターンが繰り返されるため、「これはドリフのコントか、それとも底抜け脱線ゲームか?」と思ってしまいました。そう、言ってしまえば古き良き昭和のコントの香りが漂うほど類型的なシークエンスの繰り返しなんです。けれども、考えてみれば、誰の恋だってどこかにこうした「昭和のコント」的な滑稽さをはらんでいるものかも。ましてや世慣れていない10代なら、なおさらです。そんなわけで今回の展開は、「くどいけれどもある意味リアル」だとあたしは受け取りました。

女子高生っぽさもナイス

相変わらず、女子高生女子高生した雰囲気の構築が本当に巧いです。想像で適当に捏造した「女子高生」じゃなくて、今現在そのへんに本当にいそうな女のコたちなんですよ、この漫画のキャラたちは。過剰なエネルギーが恋にコスメにファッションに、あるいはオタク活動にとスパークしているあたりや、大人から見たら「なんで?」と思うようなことで忙しく感情が乱高下するあたりが、もうホントにリアルだなあと。小物使いひとつ見ても、すごく「今時の女子高生」風だと思います。いや、ひとくちに「女子高生」と言っても、もちろん学校によって雰囲気の違いはあるのですが、あっこたちの高校のようなカラーの女子高生というのは、確実に存在すると思うんですよ。いつ見てもこれはみごとですね。

すぎさんがよかった

あっことまりの恋が一段落した頃、インターバル的にさしはさまれるすぎさんメインの回(第28話)が面白かったです。すぎさんの大人びた魅力満載で、それでいてあっこやまりとは違う意味でのピュアさがあって。

まとめ

まずはメインカップルが無事くっついてひと安心。「両想いになってキスしてハッピーエンド」パターンではなく、まだまだ物語が続いていくこと、そしてあっこの欲望が肯定的に描かれているところなどから、今後の展開にも期待がかかります。メインカプ以外のキャラ(特にすぎさん)もよかったし、作品全体を包み込むガーリッシュな雰囲気も相変わらず楽しかったです。