石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

『ロロナのアトリエ わたしのたからもの』(草野ほうき、マッグガーデン)感想

ロロナのアトリエ わたしのたからもの (BLADE COMICS)

ロロナのアトリエ わたしのたからもの (BLADE COMICS)

少女3人の甘酸っぱい友情ストーリー

PS3ゲーム『ロロナのアトリエ〜アーランドの錬金術師〜』のコミカライゼーションです。「ロロナ、クーデリア、リオネラの3人に焦点を当てたオリジナルストーリーでコミカライズ!」(帯より)とのことですが、この3人のうっすら微百合な絆がたいへん美味しゅうございました。ガチなラブストーリーでは全然ないものの、表情がすごくいいんですよ、3人とも。変態師匠(♀)のセクハラも嫌味なく笑える範疇にありますし、良い買い物をしたと思います。唯一の難点はアクションシーンの迫力不足ですが、アトリエシリーズにそれを求める方がむしろ野暮かも。キュートで甘酸っぱい友情ものとして、非常におすすめです。

キャラクタの表情について

メインキャラ3人の柔らかく繊細な表情がたまりません。少女から錬金術を誉められたときのロロナとか、エスティに羽交い締めにされながらつい本音を言ってしまうクーデリアとか、自分の秘密が受け入れられたときのリオネラとか、思わず見とれてしまう場面がたくさんありました。これだけきめ細やかな感情表現でキャラたちの絆が描かれていくんですから、そりゃ、面白いに決まってます。下手な恋愛ものよりキュンキュン来ますよ実際。

師匠のセクハラについて

ロロナの師匠アストリッド・ゼクセスは、ロロナに抱きつくわ、セクシー水着を着せようとするわ、お姉さまと呼ばせようとするわの困り者。ただしこの人、決してそれだけの存在ではないんですよね。登場回数こそ少ないながらも、ただのセクハラ女ではないことがよくわかる見せ方になっており、安心して読むことができました。

その他

  • クライマックスのアクションシーンが、絵は綺麗なのに静止画っぽく見えてしまい、いささか迫力不足かと。ただし、そもそもアクションものではまったくない作品なので、これはこれでありだとも思います。
  • ゲーム版未プレイでもまったく問題なく読めます。あたしはアトリエシリーズはヴィオラートしかやったことがないのですが、何の支障もなくすぐお話の世界に入り込むことができました。

まとめ

キャラたちのみずみずしい表情がとびきり魅力的な友情物語。恋愛要素こそ希薄ですが、甘酸っぱい微百合漫画としておすすめです。原作未プレイの方もぜひどうぞ。