石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

同性カップルは異性カップルより幸せでポジティブ(英研究)

Wisconsin Capitol Pride 2010 - happy couple
Wisconsin Capitol Pride 2010 - happy couple / Lost Albatross

英国オープン大学が、同性同士のカップルは異性同士のカップルよりもパートナーとの関係に満足している傾向が高いという研究結果を発表したそうです。

詳細は以下。

Study: Gay couples more likely to be happy and positive than straight couples · PinkNews.co.uk

Economic and Science Research Councilが出資したこの研究の目的は、「現代のカップルが、人生の困難時にどのようにして関係を維持しているかを探ること」。調査対象は計5000人で、そのうち1%にはさらに詳細なインタビューを実施したとのことです。結果として、以下のようなことがわかったとか。

「人間関係の質やパートナーとの関係において、LGBQの回答者の方が概してよりポジティブで幸福である」

“LGBQ participants are more generally positive about and happier with the quality of their relationship and the relationship which they have with their partner

一方、子どもがいる異性愛者カップルは他のどのカップルよりも「愛している」と言う頻度が低く、お互い率直に話し合うことも少なく、パートナーと共通の利益を追求したりすることも少ないという結果が出ているそう。へー。じゃ、「人間は(異性と)結婚してこそ幸せ」「子どもを持ってこそ幸せ」とかいう俗説って、いったい何なんでしょうね。

ただ、ここで「ゲイの方が幸せ!」と単純に喜べないのは、同時にこのような結果も出ているから。

「カップルとしての愛情表出」の公私の境目は、相変わらず緊張に満ちたもののままである。多くのLGBQカップルが、そして特に若いカップルが、報復が怖いので公の場では手をつながないと言っている」

“Public/private boundaries of ‘couple display’ remain fraught. Many LGBQ couples, especially the younger ones, say they would not hold hands in public for fear of reprisal.”

シスヘテロ以外だと、外で愛情表現しただけで絡まれたり殴られたり、時には殺されたりしちゃう世の中ですからね。やっぱり、いいことばかりじゃないよね。

ちなみにこの調査では、「子どものいないカップルは、概して子持ちより幸せ」という身も蓋もない結果も出ているようです。ということは、今後子どもを持つゲイカップルが増えてくると、状況はだいぶ変わってくるかもしれません。同じ手法で何年かおきに調べていくと、また興味深い結果が出るんじゃないかと思いました。