石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

意外と皆さん好意的。米国人の過半数がゲイが出てくる広告を支持

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Zipcar ad: some of our best cars are gay / abraham.williams

広告会社JWTの調査で、米国の消費者の約8割が、広告に同性愛者が登場するのは単に現代社会を反映しているだけと回答しました。約6割は広告に同性カップルが出るのは「クール」だと回答。同性愛者が出てくる広告を嫌うのは、主に高齢男性層だったとのこと。

詳細は以下。

Exclusive Survey Shows A Majority Of Americans Believe LGBT-Inclusive Ads Accurately Reflect Today's Society

この調査は、JWTがBuzzFeedの依頼で500人の米国人を対象として実行したもの。調査対象は、年齢、地域、その他人口統計上の変数において多岐にわたっているとのこと。結果としてわかったのは以下の通り。

  • 10人中8人が「広告にゲイやレズビアンを出すのは、単に今のアメリカ社会の現実を反映しているだけ」という選択肢に同意
  • 10人中6人が、「広告に同性カップルを出すブランドは、どんな人でも適切に受け入れようとしている」という選択肢に同意
  • 57パーセントが、「広告で同性カップルを見るのはクールだ」という選択肢に同意
  • 72パーセントが、広告に同性カップルを出すブランドを「勇気がある」と考えている
  • 71パーセントが、「ゲイ、レズビアン、白人、黒人、背が高い人、背が低い人。ブランドが誰を広告に出そうと、誰がそんなことを気にする?」という選択肢に同意
  • 40パーセントがTVコマーシャルに同性カップルを出すべきでないと回答。この人たちの大半が、(1)男性で、(2)保守派で、(3)信心深くて、(4)歳を取った世代だった

思ったよりも皆さん広告で同性愛者を出すことに好意的なような。先日の、クラッカーのメーカー「ハニーメイド」がヘイトコメントに対して作った動画を見たときにも思ったんですが、実はホモフォビックな人たちって声が大きいだけで、数の上では意外と少数派だったりするのかも。少なくとも米国平均では、ですけど。

「そうは言ってもTVコマーシャルでゲイカップルを見たくない人が40パーセントもいるのに、出しちゃっていいの?」という疑問には、同じBuzzFeedのこちらの記事が答えを出しています。

広告での同性カップルに対して最も不快に感じている消費者は年配の米国人である。彼らは男性であり、小売支出のより小さなシェアしかコントロールしない。

The consumers least comfortable with same-sex couples in advertising are older Americans; and they are men, who simply control a smaller share of retail spending.

つまり、上で書いたような(1)男性で、(2)保守派で、(3)信心深くて、(4)歳を取った世代というのは、もともとそんなにカネを使わないわけですよ。しかも年齢から言って、今後若年層ほど長きにわたって商品を買ってくれるわけでもない。ブランドイメージをそのような年配男性たちの好みに合わせて、お金を使ってくれる層を逃がすのは、ビジネスとしてあまり得策じゃないわけ。

同じ記事によると、サンフランシスコ州立大マーケティング学教授のキャシー・オドネル(Kathy O’Donnell)氏は、「ハニーメイド」の、同性カップルを登場させたCMのことを「非常に賢い戦略」と形容しています。

このようなことで去って行くような消費者は、どの道よそに行ってもらうのがベストなのかもしれません」と、サンフランシスコ州立大のマーケティング学教授、キャシー・オドネルは言う。「FacebookやTwitterのコメントを読み始めたところ、圧倒的多数のコメントがポジティブなものでした。ツイートにつぐツイートが、『長い間グラハムクラッカーを買っていなかったけれど、ハニーメイドのグラハムクラッカーを買いに行ってくる』と述べていました。ミッション完了というわけ」

The kind of customers that you would lose over something like this, maybe it’s best that they go somewhere else anyway,” said Kathy O’Donnell, professor of marketing at San Francisco State University. “I started reading comments on Facebook and Twitter and overwhelmingly the comments were positive. And I read tweet after tweet where the person said, ‘I haven’t bought graham crackers in a long time, but I’m going to go out and buy Honey Maid graham crackers.’ Mission accomplished.”

なるほどねえ。ちなみにJWTのマーク・トラス(Mark Truss)氏によると、今はまだ様子見している企業もあるが、市場のリーダー的企業は、近い将来LGBTが登場するCMをもっと増やすのではないかとのこと。有色人種が出てくるCMがあたりまえにあるように、そのうちLGBTもCMに出ていてあたりまえという時代が来るのかもしれませんね。