石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

『The Fosters』(邦題『フォスター家の事情』)2×01 "Things Unknown"感想

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2人のママがいる家族が主役のファミリードラマ、シーズン2。キャリーの養子縁組問題、ブランドンの怪我、マイクの飲酒&暴力疑惑を3本柱に話が進みます。シーズン第1話だけあってキャラ紹介を主体に手堅く作られており、まだツッコミどころは少ない感じ。

予告編はこんな。


The Fosters 2x01 New Promo #3 "Things Unknown" Season 2 Episode 1 - YouTube

とりあえずブランドンの「かわいそうなボク」モードが思ったよりひどくなかったことにほっとしました。今後またワイアットとキャリーをめぐってうざい三角関係が展開されそうな嫌ーな予感はするのですが、今のところはまだ許容範囲。うざいと言えば、彼がマイクの彼女・ダニの共依存的なたくらみにあっさり巻き込まれていくところも果てしなくうざいのですが、ステフがこう言って釘を刺す部分があるところにちょっと救われました。

お父さんのこともお母さんのことも、他のどんな人のことも、あなたには責任はないの。あなたが責任があるのは、あなたのことだけ。

You are not responsible for your father or me, or anyone else. The only person you're responsible for is you.

似たような台詞はヘズースと彼女との会話でも出てきますよね。ひょっとしたら第2シーズンのテーマ(のひとつ)は「家族を機能不全状態から救うにはどうしたらいいのか」になるのかしら。

一方キャリーは生物学的父親のことですったもんだしており、アダムス・フォスター家の一員になれる日はかなり遠そう。おそらくこのあたりを引っ張りに引っ張って「ブランドンとの恋はどうなるのか」とか、「親子とは何ぞや」を書いていくつもりなんじゃないかな。新キャラのキャスティングが非常によかったので、今後彼らがキャリーにどうかかわってくるのか不安でもあり、楽しみでもあります。

今回他に目をひいたのは、ジュードのすばらしい作文。彼の相変わらずの"judicorn"ぶりを物語るとともに、おそらくシーズン2全体のメインテーマを暗示してると思うんですよ、あれ。碇をなくしてさまよっているのはジュードやキャリーのような家のない子どもだけじゃなくて、親のアルコール/薬物依存に振り回されている子や、人種・エスニシティ・ジェンダー等を理由に排除されている子、そして子どもたちをそんな目に遭わせてしまっている大人たちも同じですから。もし本当にここまで突っ込んで描き切れたらこのシーズンはすごい名作になると思うんですが、前シーズン後半のぐだぐだぶりを思うと、多大な期待は禁物という気も。ブランドンがシーズン1以上に悪い子になるらしいという情報もあるみたいだし、とりあえず平常心を心がけつつ2話以降を見ようと思います。