石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

米連邦判事、「同性婚で少子化になる」説を一刀両断。ケンタッキーの同性婚禁止に違憲判決

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追記:誤訳を一部修正しました。(2014/07/03 10:30)

2014年7月1日、米連邦裁判所が、ケンタッキー州の同性婚禁止を違憲と判断しました。「同性婚を認めると出生率が下がる」と主張した州知事をこてんぱんにやっつける判決文がすばらしいよ!

詳細は以下。

Judge Knocks Down Gay Marriage Ban with a Perfectly Scornful Statement

同性婚反対派のスティーヴ・ベッシャー(Steve Beshear)州知事はこの裁判で、同性婚を認めたら出生率が下がり、州経済が不安定になると主張していたのだそうです。これに対し、ジョン・G・ヘイバーン2世(John G. Heyburn II)連邦地裁判事は、以下のような胸のすく判決を下しています。

「このような意見はまじめな人々の言うことではない。説明は不要かとも思われるが、理由は以下の通りである。

仮に州が生殖を促進することで正当な利益を得ると仮定してさえも、同性カップルを結婚から閉め出すことが異性愛者の配偶者間の生殖に対していかなる影響をどのようにして及ぼすのか不明であるし、被告はそのことについてまったく説明していない。同性カップルを結婚から閉め出しても、結婚を選ぶ異性愛者カップルの数や、子どもを持とうと決める人の数や、彼らが持つ子どもの数は変わらない。

州が同性カップルを結婚から除外することを経済的安定や『人類の存続を確かなものとする』ことに関連づけようと試みるのは、ひいき目に見ても非論理的であり、唖然とさせられさえする……裁判所は、ケンタッキーの法が同性カップルを結婚から除外し得る正当な理由を他に思いつくことができない」

"These arguments are not those of serious people. Though it seems almost unnecessary to explain, here are the reasons why.

Even assuming the state has a legitimate interest in promoting procreation, the Court fails to see, and Defendant never explains, how the exclusion of same-sex couples from marriage has any effect whatsoever on procreation among heterosexual spouses. Excluding same-sex couples from marriage does not change the number of heterosexual couples who choose to get married, the number who choose to have children, or the number of children they have.

The state's attempts to connect the exclusion of same-sex couples from marriage to its interest in economic stability and in 'ensuring humanity's continued existence' are at best illogical and even bewildering…The Court can think of no other conceivable legitimate reason for Kentucky's laws excluding same-sex couples from marriage."

同性婚に反対したい一心で「同性婚を認めたら子どもの数が減る」という妄想にしがみつく人って、日本にも山ほどいますよね。統計的事実から見た反論は既に書いたけど、今後はこの判決文を紹介するだけで用が足りるかも。

ちなみにベッシャー州知事は上訴の予定を発表しており、控訴審での判決が出るまで今回の判決は一時保留となっています。従って、今すぐケンタッキー州の同性カップルたちが結婚できるようになるというわけではありません。ウィスコンシン州やユタ州、インディアナ州(一旦結婚できたんですが、今は控訴審が一時保留としています)と同じパターンですね。それでもやはり、これは大きな進歩かと。今後の動向からも目が離せません。