石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

「セクシュアル・マイノリティを無視しない教科書を」Change.orgで署名呼びかけ

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IMG_6959 / h_okumura

日本の文科省および各教科書会社に対し、「セクシュアル・マイノリティの子どもたちを無視しない教科書づくりを」と求める署名がChange.orgで始まっています。

詳細は以下。

キャンペーン · クラスに必ず1人いる子のこと、知ってますか?〜セクシュアル・マイノリティの子どもたちを傷つける教科書の訂正を求めます〜 · Change.org

上記ページでは、発信者のMUROI Maikaさんが、中学校の教科書の「思春期になると、誰もが異性への関心が高まるようになります」という表現に苦しめられた体験を語り、以下のように呼びかけています。

教育の場が変わらなければセクシュアル・マイノリティの子どもたちは救われません。

2016年、教科書の元になる学習指導要領を改訂する10年に1度の機会があります。

これを逃してしまうと、次は2026年です。

この機会を逃して、これから10年以上も変わらずセクシュアル・マイノリティに対する間違った知識が教えられたり、差別的な言動が続けられれば、傷つくのは子ども達です。一昨年、国がはじめてセクシュアル・マイノリティが自殺に追い込まれる危険が高いことを認めました。性同一性障害についても、調査を発表しています。

2016年、セクシュアル・マイノリティを無視しない教科書を一緒につくりましょう!

2014年11月20日現在、既に2千5百人を超える署名が集まっています。

こうした動きはきわめて重要だと考えます。日本の教育では性的マイノリティーがあまりにも無視・軽視されていて、当事者の子供たちが無意味な苦痛を強いられているからです。教科書もひどければ教える側の知識不足も深刻で、抜本的な対策が必要だとあたしは思ってます。

以下、2014年10月29日の新聞記事、性的マイノリティー:「授業で触れず」教員8割 - 毎日新聞より引用します。

性同一性障害や同性愛といった性的マイノリティー(LGBT)について、学校の授業で扱った経験がある教員は約14%にとどまることが、宝塚大学看護学部の日高庸晴(やすはる)教授(社会疫学)の調査で分かった。

「LGBTについて授業に取り入れた経験」を聞くと、「ある」は約14%で、約78%は「ない」と回答。「授業に取り入れない理由」(複数回答)で最も多かったのは「教える必要性を感じる機会がなかった」(約42%)だった。

LGBTについて教育学部など出身養成機関で学んだ経験は、性同一性障害と同性愛が各約8%といずれも1割に満たなかった。同性愛について「本人の選択によるものだと思うか」という問いへの回答は「そう思う」が約39%、「分からない」は約33%。性的指向は個人の選択ではなく生まれ持つものだが、7割以上の教員が正しく理解していなかった。

ひっどいもんだね。このような無知と無策が跋扈する状況にあって、性的マイノリティーの子供たちはどうなるか。前述の日高教授の研究によればLGBTの子供たちの64%が自殺を考えたことがあり、14%が自殺未遂をしたことがあるそうです。また、若者2095人を対象とした調査で、ゲイ・バイセクシュアル男性の自殺未遂率は異性愛者男性の5.98倍だということもわかったそうです。同研究では自尊感情の低さと自殺未遂のリスクの関係も指摘されています。わざわざ学校で「誰でも」異性に惹かれて当然などと教え込むことが、非異性愛者の子供たちの自尊感情をどれだけ痛めつけているのか、教育に携わる人は全員考えた方がいいよ。

個人的な話になりますが、大学で単位のために履修した女性論の授業が、完全に「出席者が全員異性愛者であること」を前提としたものであったという屈辱を、あたしゃ一生忘れませんよ。授業で配られたアンケートに、「結婚はしたいですか」「何歳ぐらいでしたいと思いますか」「理想の異性は」とかしゃーしゃーと書いてあんのよ。先生も平気で「あなたたちが将来結婚したら……」とか言うのよ、口頭で。日本で同性婚を実現させてから言えやクソがと思ったね。同時に、「最高学府の、しかも女性論の授業でさえこれなんだから、小中高でのセクマイの扱いがめちゃくちゃなのは当然なのだな」とも思いました。あたしがコドモだった太古の昔から、何ひとつ進歩してないよ!!

実際、今塾で教えてる子供たちを見ても、物腰のやわらかい男子が「オカマ、オカマ」とからかわれていたり(もちろん叱りますよあたしゃ)、英語の授業で「先生、オカマって英語でなんていうの」とニヤニヤしながら聞いてきたりする有様で、性的少数者はイロモノであり「ネタ」なのだと思い込んでいる子は少なくないんですよね。適切な教育を受けたことがないのだから当然といえば当然ですが、その陰で泣いている子がどれだけいることか。

セクマイ無視の教育を受けて育った人が、無知丸出しで教壇に立ち、またしてもセクマイ無視の指導要綱&教科書のもと抑圧を再生産し続けて行くというループは、いいかげんに断ち切るべき。変えようよ、教育。興味がおありの方は、ぜひ1度Change.orgの当該ページを読んでみてください。