石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

『Biological Exuberance: Animal Homosexuality and Natural Diversity』(Bruce Bagemihl, St. Martin's Press)感想

Biological Exuberance: Animal Homosexuality and Natural Diversity

動物の同性愛と、その研究史をまとめた大作

既に450種以上で報告されている動物の同性愛行動のうち、主に鳥類と哺乳類に関する膨大な情報をまとめた本。旧来の研究による説明のバイアスと限界を明らかにした上で、新たな視点が提示されます。「自然」と同性愛についての議論が特に痛快でした。

第1部 「ポリセクシュアルでポリジェンダーな世界」について

「同性愛」の定義、そして同性カップルの親業(parenting)いろいろ

この本では、以下の5要素(のいずれかまたは全部)を異性間でおこなうのが異性愛、同性間でおこなうのが同性愛と定義されています。

  • 求愛行動
  • 愛情を表現する行動
  • 性的行動
  • つがい関係の形成
  • 子の養育(親業)

「同性愛=同性とのセックス」と思い込んでいる人は、最後の項目で首をひねるのではないでしょうか。「同性同士のセックスでは子供ができないのに、なぜ親業?」と。しかし、動物の同性同士のカップルが一切生殖に関与しないというのは大きな誤解です。映画『ジュラシック・パーク』の数学者がいみじくも言ったように、「生命は道を見つける」("Life finds a way.")ものらしいですよ、どうも。

まず第一に、同性愛行動をとる動物の全部が全部、生涯にわたって同性としか交尾しないというわけではありません。実際、もともと子供がいるシングルマザー同士がつがいとなって一緒に子育てする例は複数報告されています(ハイイログマ、アカギツネ、イボイノシシ、テンジクネズミ、コスズガモ、キジオライチョウなど)(p. 23)。また、カモメやアジサシ、ガンなどでは、メス同士のペアの一方または両方がオスと交尾し、それでいてオスとはつがいを形成せずに、生まれた卵をメス同士で育てることがあるそうです(p. 23)。1種の「精子ドナー」方式ですね。

一方、コクチョウのオス同士のペアは、一時的にメスとつきあい、そのメスが卵を産むとメスを追い払って、オス同士のペアでひなを育てたりします(p. 24)。こちらは「代理母」方式と言えるかも。また、ハイイロガンやカモメやミヤコドリでは、バイセクシュアルの共同育児トリオが形成されることがあるそうです。このトリオ内では、同性愛と異性愛の絆が同時に保たれ、異性同士の交尾で生まれた子を全員で育てる(p. 24)とのこと。いわば両性愛トリオなわけです。

「精子ドナー」、「代理母」、「両性愛」と来て、次は「養子縁組」の話をしましょうか。Bagemihlによれば、動物の同性同士のカップルが自分たちと血縁のない子を育てた例は、数多く報告されているのだそうです。チーターのオスカップルは迷子の子チーターの面倒を見るし、キタゾウアザラシのメスカップルは親をなくした子アザラシをひきとって育てます(p. 24)。クロズキンアメリカムシクイのメスカップルは、他のメスが育児放棄した卵をひきとったり、巣ごと引き継いだりして育児に励みます(p. 24)。

メスが同性カップルに積極的に卵を「寄付」する種もいます。早い話が托卵ですね。クロズキンアメリカムシクイやユリカモメのオスカップル、そしてベニアジサシやオニアジサシのメスカップルは、同種族のメスからの托卵(種内托卵)で卵をもらって育てます(p. 24)。「寄付」を待たないアグレッシブな例としては、異性ペアの巣を乗っ取るパターン(コクチョウやフラミンゴ)や、異性ペアの卵を盗んで育てるパターン(ベニアジサシ、オニアジサシ、ユリカモメ)もあるそうです(p. 25)。

ちなみに、一般的に言って、動物の同性カップルの親業(parenting)は異性カップルのそれと比べて遜色ないとされているとのこと(p. 25)。クロイワカモメのメスカップルの研究では「異性カップルと比べ、子の受けるケアの質に差はなかった」と報告されていますし、コクチョウのオス同士のカップルでは、むしろ異性カップルより子育てに成功しやすいとわかったそうです(p. 25)。オス同士が力を合わせて縄張りを守るため、より広くて質のよい縄張りが確保しやすいから、というのがその理由だとか。

以上のようなわけで、同性愛に関する議論でよく耳にする、

  • 「自然界には同性愛などない!」
  • 「同性カップルは生殖に寄与しない!」
  • 「同性カップルが精子ドナーや代理母で子をもうけるのは、『自然の摂理』に反している!」
  • 「同性カップルには育児は無理だ!」

……などというご意見には、既にことごとく反証が存在するわけです。この本の初版は1999年とやや古いのですが、ペーパーバック版で751ページもある分厚さで、リファレンスとして示されている論文量も膨大。巻末のリファレンスページだけでも、米粒の3分の1ぐらいの細かい字で30ページ以上びっしり印刷されているほどです。20世紀の時点でこれだけ提示されていた先行研究を読みもせず、また先行研究をくつがえすだけのデータも持たずに想像だけで上記のようなことを口走るのは、あまり知的な態度とは言えますまい。

ちなみに本書によると、「何らかの種における行動で、まれではあるが重要な活動を観測するためには、最低でも1000時間の野外観察が必要と推定される」(p.31)のだそうです。「動物に同性愛はない」説や「同性愛は生殖にとってマイナス」説に信憑性を持たせたいとお考えの方は、ご自分でカラダを張って1000時間以上の野外観察を試みられ、先行研究をすべてひっくり返すような大発見をされてはいかがでしょう。科学とは、いつでも反証を歓迎するものですからね。

「動物界に存在する=自然である=人間でも容認できる」?

誤解のないようにつけ加えておきますが、この本は「同性愛は動物界に存在するのだから、人間の同性愛も認めるべき」と主張するようなたぐいのものではありません。Bagemihlはむしろ、そうした主張の根幹をなす「動物界に存在する=自然である=人間でも容認できる」という考え方(これは、裏を返せば『動物界に存在しない=不自然=人間にも認められない』という考え方でもあります)をはっきりと批判しており、その部分の議論がたいへんおもしろかったです。ここを読むためにだけこの本を買ってもおつりがくるほど。

だいたい人間は動物がしないことをいっぱいするじゃないか、とBagemihlは指摘しています(p. 76)。つまり、料理をするとか、服を着るとか、そういうことを。でも、人間はそこで、これらの行動は「不自然」だからやめようと言ったりしません。一方、動物の間でそれこそ自然発生的に起こる先天性欠損症や共食いなどについて、これは「自然」だから人類にとっても望ましいとは決して言いません。それなのに同性愛に関しては「不自然だから」駄目というのは、矛盾してますよね。

人間のこのような矛盾した態度を説明するものとして、BagemihlはWeinrich(1982)の以下のことばを紹介しています(p. 77)。

「人間は動物が自分たちの気に入ることをすれば『自然』と呼ぶ。気に入らないことをすれば『獣性』と呼ぶ」。

"When animals do something that we like, we call it natural. When they do something that we don't like, we call it animalistic."

言い得て妙とはこのことでしょうか。

なお、同性愛と「自然」の関係については、時代と場所によって言ってることが随分変わるんだそうですよ人間って。本書によれば、たとえば古代ギリシャでは、同性愛は「不自然」であるがゆえに異性愛よりすぐれているとされていたのだそうです(p. 77)。異性愛は「自然」であるためにコントロールできない、動物的な欲望として軽蔑されていたとのこと。しかし、逆に同性愛こそ「自然に近い動物的なもの」として非難する文化もあり、たとえばナチスはこれを根拠(の一部)として同性愛者を強制収容所に叩き込んでいました。(p. 77)。いったい同性愛は自然なのか自然じゃないのか、動物的なのかそうじゃないのか、どっちよ?

このように見てくると、結局、人間の「自然/不自然」観や、それを柱とするセクシュアリティ論なんて、果てしなく恣意的であてにならないものだということがわかります。したがって、たとえば人間界の同性愛差別を批判するために「同性愛は動物界に存在する=自然である=人間でも容認できる」論を持ち出すのは、あまり賢明な策とは言えないわけ。これ、あたし自身もついついやってしまいそうになるので、読んでて耳が痛かったです。今後はせいぜい、「同性愛は動物界に存在しない=不自然である=人間にも認められない」説の信奉者の方々に向かって、

「動物は服を着ないのに、なぜあなたは服を着てるんですか?」

と突っ込んでみる程度にとどめたいと思います。ここですかさず「うおおおお俺は自然に還るぞおおお!!」と叫んで全裸になるような人なら、ある意味ホンモノなのかも。

動物学研究におけるバイアス

本書によれば、動物の同性愛行為は古くはアリストテレスの時代から観察されているそうです。近代科学によって集積されたデータも、もちろんたくさんあります。にもかかわらず動物界の同性愛があまり世間の口の端に上らずに来たのは、「動物学全般に存在する、同性愛をとりまく議論への無知、無関心、恐怖、敵意」が原因だとPagemihlは指摘しています。

そもそも科学者自身にバイアスがある(あった)んですよ。本書によれば、たとえば1896年に出版されたとある論文のタイトルなんて、「オスの甲虫における変態性欲」(p. 89)ですからね。カブトムシの「変態性欲」って一体。しかしもっとすごいのは、1987年にW.J.Tennentがモロッコのチョウの同性同士の交尾について述べた論文(p. 89)。「鱗翅目における道徳水準のあきらかな低下について」なるタイトルで、本文はこんな。

「全国紙がみな、道徳水準の低下や、われわれの仲間たるホモサピエンスによってなされたおそろしい性犯罪に関する生々しい記事であまりにも頻繁にいっぱいになっているというのは、この時代の悲しむべき表徴である。昆虫学の論文も最近同じ方向に向かっていると思われるが、これもまた、おそらく時代の趨勢なのであろう」

"It is a sad sign of our times that the National newspapers are all too often packed with the lurid details of declining moral standards and of horrific sexual offences commited by our fellow Homo sapiens; perhaps it is also a sign of the times that the entomological literature appears of late to be heading in a similar diretion."

つまりこの人、チョウチョの行動に人間界のホモフォビアを投影し、「道徳水準の低下」で片付けてしまったわけ。いつからチョウチョ界に「道徳」という観念が芽生えたのか、それをどうやって確認したのか、胸ぐらつかんで問いただしたいわ。

ここまでひどくはないにしろ、動物の同性愛行動に関してホモフォビックな人が安直に思いつくような「説明」はこれまで科学者たちからさんざん提出され、そしてことごとく否定されてきたようです。本書で示されている「説明」の数々とそれに対する反論を、以下、いくつか箇条書きにしてみます。

  • 「異性愛の模倣」説
    • 【反論】これはメキシコインコとチャムネインコの研究で提唱された説だが、実際にはメス同士のカップルは異性同士のカップルとは違う行動を取っており、異性愛の「模倣」はしていなかった
  • 「同性愛は異性の不足で起こる」説
    • 【反論】実際には、動物の同性間の行為は、異性間の行為と正の相関がある(異性パートナーへのアクセスが増加すればするほど同性間の行為も増え、異性がいないと、同性間の行為も減る)
  • 「異性との交尾にあぶれた個体が同性愛になる(上位のオスに異性との交尾を邪魔された下位のオスが同性に走る、など)」説
    • 【反論】試しに上位のオスを群れから外したところ、若いオスの交尾は同性間・異性間の両方で増えた
  • 「相手の性別を取り違えている」説
    • 【反論1】オスとメスの外見がとても異なる多くの種で同性愛行動が起こっている
    • 【反論2】そもそも性別を「間違えられた」方がなぜ進んで同性愛行動に参加したり、あるいはそもそも自分から始めたりするのか説明がつかない
  • 「ホルモンの不均衡や奇形によるもの」とする説
    • 【反論】アメリカオオセグロカモメとクロイワカモメの研究では、異性愛ペアと同性愛ペアの間にはホルモンの違いや解剖学的な違いはなかった

このように全て反論されているとは言え、いちレズビアンとしてこれらの「説明」を読んでいるとだんだん気が滅入ってくるのは、これらが人間の同性愛の「原因」「理由」として大真面目に提唱されてきた珍説とほぼ同じだからでしょうね。レズビアンに向かって「どっちが男役なの?」と聞くのは「異性愛の模倣」説だし、「女子校ってレズが多いんでしょー」とニヤニヤするのは「異性の不足で起こる」説。「男にもてない女がレズになる」と決めつけるのは「異性との交尾にあぶれた個体が(略)」説、「タカラヅカの男役みたいな人がもてるの?」というのは「性別取り違え」説、「テストステロンが多いとレズビアンになる*1」と信じ込むのは「ホルモンの不均衡や奇形」説。やれやれ。全部大間違いだっつの。

「科学論文における動物の同性愛の扱いはずっと、社会における人間の同性愛の扱いと非常によく似たものであった」(p. 89)とPagemihlは述べています。実際、人間の同性愛が「病気」「不道徳」とされていた頃は動物の同性愛もそのように解釈され、時代が下るにつれ今度は「例外的な行為」、「異性愛に『貢献』する行為」などという説明が出てきてるんですね。比較的最近提唱された説明として、Pagemihlはいわゆる「巣の中のヘルパー」説や「個体数調整」説などを挙げ、それらの限界も指摘していますが、このあたりについては先日概要レビューを書いた後発書『Homosexual Behaviour in Animals: An Evolutionary Perspective』(Sommer, V. & Vasey, P. L. 編著, Camblidge University Press)の方がより詳しいかも。

Bagemihlが本書で新たに提唱するのは、動物の同性愛を機能面から説明しようとするこれまでの試みとはまた違う、"Biological Exuberance"なる説。これは近代科学に先住民の叡智を取り入れた考え方であり、「カオス理論、生物多様性、進化論の3点から定義される軌道上のどこかにある」(p. 261)概念だと彼は説明しています。要約すると「生殖をともなわないセクシュアリティは、生体系のナチュラルな表出のひとつにすぎない」&「進化から生命の放蕩が起こったのではなく、放蕩こそが生命の源」という考え方らしいんですが、まだ具体的データで実証されてはいないようで、これについては今後の研究を待ちたいです。

第2部 「すばらしき動物寓意譚」について

本書第2部は、いわば動物の同性愛/トランスジェンダーに関する図版入り百科事典。動物の種ごとにそれぞれ同性愛/トランスジェンダー行動の概要が一覧できるチャートを掲載し、約2~3ページの説明文を添え、ソースとなる論文を示したもので、全391ページにもおよぶ力作です。たとえばニホンザルの項目(p. 302)には、こんなチャートが載っています。

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見ての通り網羅的な情報がひと目でつかめ、たいへん便利です。

ちなみにこの第2部、同性同士の求愛行動や交尾行動の写真やイラストも豊富に掲載されており、それらをざっとながめるだけでも非常におもしろいです。「ニワシドリって、ちゃんと同性間でもあずまやを飾って求愛すんのね」とか、「コウロコフウチョウのオス同士の求愛ポーズ、かっこいー」とか、「おお、やはりイルカのオスカップルは正常位でセックスする(相手のペニスが収納されているスリットに自分のペニスを挿入するんだそうです)のか!」等々、文章だけの情報とはまた違う感動が得られ、たいへん楽しく鑑賞しました。

おわりに

実はつい最近「『哺乳類は』オスとメスで繁殖するものだ」として同性婚に反対する珍説を見かけて爆笑したばかりでしてね。おそらく「生物は」「動物は」と大上段に出ると「ペンギンはどうなんですか*2」「アメーバは無性生殖ですよ」などと切り返されると学習されたホモフォーブの方が、一生懸命新たな「根拠」をひねり出されたのだと思います。この本は、そのような努力に対して「無駄無駄無駄無駄ァーッ!!」と切り返すための理論武装に最適かと。「ヒト以外の哺乳類にも同性愛はありますよー」「別にそれで絶滅したりしてませんよー」「それにだいたいなぜヒトが動物と同じことをしなきゃならないんですか」「動物は服を着ないのになぜあなたは(略)」で反論完了。

別にそんな目的で読まなくたってじゅうぶん面白い本なんですけどね。概して平易な英語で書かれているので、趣味の読書によし、気になるところだけ拾い読みしてもよし。百科事典的に「あの動物の行動ってどうだっけ」、「そう言えばあの説って誰が唱えてたっけ」などと調べるのに使うもよし。何にせよ動物界の同性愛について知るなら必読の、古典的名著と言えましょう。このレビューを書くため1週間かけてみっちみちにメモをとりながら通読したので、随分肩が凝りましたが、それだけの価値はしっかりあったと思います。楽しかったわ、この1週間。

Biological Exuberance: Animal Homosexuality and Natural Diversity

Biological Exuberance: Animal Homosexuality and Natural Diversity

おまけ(その1):目次和訳

自分の読書用メモとして目次を大雑把に和訳したものを載せておきます。本書のだいたいの内容は、これでつかめるんじゃないかと。

第1部 ポリセクシュアルでポリジェンダーな世界

  1. 鳥と蜂(訳注:"birds and bees"には『性の基礎知識』の意味がある)
    • 動物の同性愛のさまざまなかたち
    • メスのガンにとって良いことは……(訳注:英語の『男女を問わずルールはフェアに』の意のことわざの前半を取ったもの):オスとメスとの同性愛比較
    • 101のレズビアン行動:同性愛行動の頻度を計算する
    • ジェンダー内、ジェンダー外、ジェンダー間
  2. 人間的な動物、動物的な人間
    • 少年愛からタチネコまで:それは人間だけのこと?
    • 霊長類の(同)性愛と、文化の起源
    • 不自然な自然
  3. 同性愛の野生動物観察200年
    • 動物の同性愛研究の歴史要約
    • 「チョウチョの間で道徳心が低下」:動物学におけるホモフォビア
    • セックス以外なら何でも
  4. 動物の同性愛を説明する(または言い訳してごまかす)、ということ
    • 「どっちが女役?」―疑似異性愛としての同性愛
    • 「持たざる生物がすることだ」―異性愛の代用品としての同性愛
    • 「方法を間違えている」―性別の取り違えとしての同性愛
    • 「吐き気のするおぞましき行為」―病理としての同性愛
  5. ただ繁殖のためでなく:生命の周辺における生殖
    • 同性愛の進化論的「価値」
    • 異性愛に貢献する同性愛
    • 動物における非生殖の異性愛
  6. 新しいパラダイム:生物学的活況
    • 左ききのクマと両性具有のヒクイドリ:生物学に先住民族の知識を吹き込む
    • 進行中の革命:現代の科学的・哲学的視点
    • ソースへの回帰:先住民族の宇宙論とフラクタルなセクシュアリティ
    • 現実の壮大なる過剰性

第2部 すばらしき動物寓意譚

同性愛、両性愛、そしてトランスジェンダーの野生動物の肖像

  • イントロダクション
  • 哺乳類
    • 霊長類
      • 類人猿
      • ラングールとリーフモンキー
      • マカク
      • その他の霊長類
    • 海棲哺乳類
      • イルカとクジラ
      • アシカ(アザラシ)とマナティー
    • 有蹄の哺乳動物
      • シカ
      • キリン、アンテロープ、ガゼル
      • その他の有蹄の哺乳動物
    • その他の哺乳類
      • 肉食動物
      • 有袋動物
      • 齧歯動物、食中動物、コウモリ
  • 鳥類
    • 水鳥と水禽類
      • ガン、ハクチョウ、カモ
      • その他の水鳥
      • 渉禽類
    • 浜鳥
      • イソシギとその近縁種
      • カモメとアジサシ
    • スズメ目とスズメ亜目
      • カザリドリ、マイコドリなど
      • ツバメ、アメリカムシクイ、フィンチなど
      • スズメ、ツグミ、カラス
      • フウチョウ、ニワシドリなど
    • その他の鳥
      • 飛べない鳥
      • 猛禽類と狩猟鳥
      • ハチドリ、キツツキなど

おまけ(その2):動物の英名・和名グロッサリー

これも読書用のメモから転載。

霊長類

  • crested black macaque クロザル
  • rhesus macaque アカゲザル
  • proboscis monkey テングザル
  • stumptail macaque ベニガオザル
  • siamang フクロテナガザル
  • bonnet macaque ボンネットモンキー
  • nilgiri langur ニルギリラングール
  • hamadryas baboon マントヒヒ

海棲哺乳類

  • walrus セイウチ
  • northern elephant seal キタゾウアザラシ
  • northern fur seal オットセイ
  • boto アマゾンカワイルカ
  • humpback whale ザトウクジラ
  • west indian manatee アメリカマナティー

その他の哺乳類

  • white-tailed deer オジロジカ
  • pronghorn プロングホーン、エダツノレイヨウ
  • red deer アカシカ
  • blackbuck ブラックバック
  • bighorn sheep オオツノヒツジ
  • takhi モウコノウマ
  • mountain goat シロイワヤギ

鳥類

  • bowerbird ニワシドリ
  • orange-fronted parakeet メキシコインコ
  • aztec parakeet チャムネメキシコインコ
  • greylag goose ハイイロガン
  • western gull アメリカオオセグロカモメ
  • laughing gull ワライカモメ
  • ring-billed gull クロワカモメ
  • black-headed gull ユリカモメ
  • canada goose カナダガン
  • jackdaw コクマルガラス
  • sociable weaver シャカイハタオリ
  • oystercatcher ミヤコドリ
  • galah モモイロインコ
  • lesser scaup コスズガモ
  • sage grouse キジオライチョウ
  • jackdaw コクマルガラス
  • greater rhea アメリカダチョウ
  • hooded warbler クロズキンアメリカムシクイ
  • black‐and‐white warbler シロクロアメリカムシクイ
  • brown-headed cowbird コウウチョウ
  • roseate tern ベニアジサシ
  • caspian tern オニアジサシ
  • snow goose ハクガン
  • tasmanian native hen タスマニアバン
  • pukeko セイケイ(青鶏、英: purple swamphen、学名: porphyrio porphyrio)
  • lucifer hummingbird アカヒゲハチドリ
  • northern rough-winged swallow キタオビナシショウドウツバメ
  • silver gull ギンカモメ
  • great cormorant カワウ
  • bicolored antbird ニショクアリドリ
  • gray-capped social weaver ハイガシラシュウダンハタオリ
  • zebra finch キンカチョウ
  • bengalese finch ジュウシマツ
  • budgerigar セキセイインコ
  • gentoo penguin ジェンツーペンギン
  • Victoria's Riflebird コウロコフウチョウ

*1:この説については、メディアが2000年のBreedloveの研究結果を「薬指が人差し指より長いとレズビアン!」などとねじ曲げた上でさんざんセンセーショナルに報道したため、いまだに信じ込んでいる人もいるみたいですね。でも、そもそもBreedlove本人が性的指向は遺伝子(で決定される指の長さ)で決まるものではなく多くの社会的・心理的要因があると述べているし、2003年にはもう、「レズビアンの指の長さの比と性的指向に相関はなかった」とする研究(Lippa, R. A. (2003). Are 2D:4D Finger-Length Ratios Related to Sexual Orientation? Journal of personality and social psychology, 2003, Vol. 85, No. 1, 179-188.)も出ています。

*2:ペンギンの同性カップルが、異性カップルが育児放棄した卵を上手に育てることはよく知られています。参考1:BBC News - Gay penguins in Kent zoo are 'the best parents' 参考2:Amazon.co.jp: タンタンタンゴはパパふたり: