石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

ストレートの男子高校生、ゲイの親友をプロムのパートナーに

米国ネバダ州で、異性愛者の男子高校生がゲイの親友に「プロムのパートナーになってくれ」と申し込みました。申し込みのためにわざわざ作ったでっかいポスターの画像がいいんですよ。

詳細は以下。

Jacob Lescenski and Anthony Martinez: Straight student asks gay friend to High School prom and makes a million Twitter friends - Americas - World - The Independent

プロムというのは米国のハイスクールでおこなわれる一種のダンスパーティー。基本的に男女ペアで参加するものとされており、男子が女子を誘ってエスコートするのが一般的です。

ラスベガスのデザート・オアシス・ハイスクールに通うジェイコブ・レセンスキー(Jacob Lescenski)さんは、自分自身は異性愛者であるにもかかわらず、ゲイの親友アンソニー・マルチネス(Anthony Martinez)さんにプロムのパートナーになってほしいと申し出ました。そのとき使ったポスターの映像がこちら。

ポスターの文句を訳すと、こう。

おまえはゲイでおれはストレートだけど、おまえはおれにとって兄弟みたいなもの。というわけで、おれのデート相手になってくれるか?

You’re hella gay, I’m hella str8, but you’re like my brother so be my d8?

結果は写真をごらんください。

ジェイコブさんは最初考えていたデートの予定がうまくいかなくて、プロムにはひとりで行くつもりだったのだそうです。それがある晩、親友のアンソニーさんがTwitterでデート相手がほしいと言っているのを見かけ、「あいつはすばらしいやつだし、相手がいて当然」と考え、このポスター作戦を思いついたとのこと。なお、アンソニーさんはジェイコブさんについて、男らしいやつ("a real man")だ、人生で出会った中で最高にいいやつだと話しているとの由。

この話の何がいいって、ふたりの友情はもちろんのことながら、

  1. 学校内にオープンリー・ゲイでいられる環境があって、
  2. このデートの申し込みに協力してくれる生徒たちもいて、
  3. 男同士でもプロムに参加できる

などの点。プロムってかなり保守的な性質のイベントなので、米国のLGBTニュースを追っていると「同性同士のプロム参加を断られた」「レズビアンの女子生徒がタキシード着用を禁止された」のような話をよく見かけるんですよ。そんな中でこういった話を見かけると、本当にほっとします。世の中、まだ捨てたもんじゃないわ。

なお、この件への反響について、アンソニーさんの意見はこう。

訳すと、「ストレートの人たちが『グッジョブ』とコメントしてくれるのがいちばん気に入ってる😭👍❤️@JacobLescenskiiはあらゆる所に大きなインパクトを与えたよ」。うんうん。あたしゃストレートじゃなくてレズビアンだけど、「グッジョブ」って言わせてもらうわ。きみらの友情は、この日本にもでっかいインパクトをくれたよ! You guys rock!