石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

アカウント停止をやめないFacebookにドラァグの抗議再燃 プライド・イベント参加禁止求め署名運動

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2014年にドラァグクイーンのアカウントを狙い撃ちにして実名登録を強要し、差別的だと非難されて謝罪したはずのFacebookが、結局何の改善もせずアカウント停止を繰り返しているとして、ドラァグクイーンたちが抗議活動を繰り広げています。

詳細は以下。

Drag Queens revive protest over Facebook's real name policy | Gay Star News

これまでのいきさつに関しては、以下をどうぞ。

これが昨年9~10月のこと。しかしこのときしおらしく「LGBTコミュニティーの方々に謝罪したい」「ポリシーの取り扱いを修正する」などと言っていたFacebookの行動は、結局その後もたいして変わりませんでした。中でもひどいのがカナダ在住のカイリー・ブルックス(Kylie Brooks)さんの例。黒人で聴覚障害を持つトランスジェンダーである彼女のアカウントが、プロフィール写真が女性的に見えないという理由で凍結されちゃったんです。

カイリーさんはこの名前で何年も生活し、アクティヴィストとして活動しています。障害が重いためあまり外出できず、人との交流はオンラインが主体。ところがある日彼女がFacebookにログインすると、こんなメッセージが出て来ました。

実名を使っていないように思われるため、あなたのアカウントは一時停止されています。

Your account has been suspended because it looks like you’re not using your real name,”

どうも、プロフィール写真がマスキュリンすぎて、「カイリー」という女性名に合っていないと判断されたらしいんですね。しかしそこで法律上の名前(男性名)を使うことは、カイリーさんのアクティヴィストとしての活動を否定することになります。かと言って、「じゃあ法律名を変えればいい」というわけにはいきません。カイリーさんは月758カナダドル(約7万5千円)で生活しており、家賃を払えばいっぱいいっぱいで、法的な性別変更にかかる費用まで手が回らないんです。

去年の謝罪時、Facebook最高製造責任者のクリス・コックス(Chris Cox)氏は「全ユーザに法律名の使用を要求したことは一度もない」、「Facebookのポリシーの本質は、すべてのユーザが実生活で使っている名前を使うことである」と主張し、今後アカウント停止のプロセスを改善すると約束していました。その「改善」とやらは、いったいどこに行ったのでしょうか。

てなわけで、昨年Facebookへの抗議のために発足した「#MyNameIs」キャンペーンが再燃し、Change.orgでは「サンフランシスコとニューヨークのプライド・パレード&イベントにFacebookを参加させるな」と呼びかける署名が始まっています。2015年6月1日には、Facebook本社前での抗議活動も予定されているとのこと。

Facebookもねー、LGBTテーマのステッカー配ったりプロフィールのジェンダー記入欄を自由にしたりといろいろやってはいるんだけど、「実名が使える特権階級サマ」にだけしっぽを振りつつ「LGBTフレンドリー企業でござい」とアピールするのは無理があるよねー……。プライド・パレードに出るなとまでは思わないけど(LGBT従業員さんもいるんだろうし)、このまま何のアナウンスも改善もなく"Facebook"の横断幕をかかげて歩いていたら、正直「貴社にとってプライドとは何ぞや」と質問したくなりそう。6月までにFacebook側から何らのアクションがあることを期待したいです。