石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

カナダ150周年記念硬貨の最終候補にゲイペアレンツのデザインが! 投票を急げ!(ただし市民権・永住権のある人のみ)

f:id:miyakichi:20150912152424j:plain

カナダ造幣局が、建国150周年を記念するコインのデザインコンテストを開催しています。最終候補のひとつである"THE CANADIAN FAMILY"(『カナダの家族』)というデザインには、子供のいるゲイとレズビアンの家族が登場しています。

詳細は以下。

In Canada you could soon be walking around with tiny gay couples in your pocket | GlobalPost

"THE CANADIAN FAMILY"(『カナダの家族』)のデザインはこんな。

単に大人と子供が輪になっているだけにも見えるこのデザインですが、実は「父母とその子供」、「レズビアンカップルとその子供」、「ゲイカップルとその子供」を図案化したものだとのこと。

このデザインを応募したのはケベック州のRobert Beaupréさん。本職はファッションデザイナーで、41年間連れ添った同性パートナーと結婚しています。結婚といっても、まずバーモントでシビルユニオン登録をし、次に2004年に同性婚を認めたケベックで正式に結婚し直し、さらにカナダ全土で同性婚が法制化された2005年に改めてもう1度誓いを交わすという手順を踏んでいるのだそうです。まるで「歩くカナダ同性婚法制化の歴史」のような半生を送ってきたBeaupréさんは、このコインを通じてカナダの価値観や、受容、平等などを表したいと表明しています。

カナダがBeaupreの「カナダの家族」デザインを選んだとして、「学校で誰も『どうしてお父さんが2人いるとか、お母さんが2人いるなんてことがありえるの。いったいどうして?』と言えないようになってほしい」と彼は願っている。

If Canada picks Beaupre’s “Canadian family” design, he hopes “no one in school will be able to say, ‘How can you have two fathers or two mothers — how can it be?’”

最終的な記念硬貨は、カナダの合法的居住者による人気投票で決まります。王立カナダ造幣局(Royal Canadian Mint)では、2015年10月9日午後9時まで投票を受け付けているとのこと。

造幣局の投票ページで公開されている最終候補(全25枚)をひととおり見てきたんですが、どれもうらやましくなっちゃうぐらいかわいかったりステキだったりして、「日本で公募したとして、こんなに遊び心のあるデザインが集まるかなあ」と思いました。投票は激戦になりそうだけど、Beaupréさんのデザインが無事選ばれて、カナダじゅうの子供たちのポケットでこの硬貨が踊るといいな。