石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

中秋の北京で男性が男性にプロポーズ。SNSでトレンド入り(動画)

Will You Marry Me (Extended Mix)

2015年9月27日は旧暦の8月15日、すなわち中秋。日本では月見団子を、中国では月餅を食べて祝う日です。この日北京の地下鉄で男性が男性にプロポーズし、動画が中国版Twitterと呼ばれる微博(ウェイボー)で大いに話題になっています。

詳細は以下。

Watch: Gay marriage proposal on Beijing subway goes viral | Gay Star News

動画はこちら。(微博にアップロードされたものは自動で再生が始まってしまうので、以下はYouTube版を貼りました)

動画内には、若い男性が地下鉄の車内でひざまずいてボーイフレンドにプロポーズするところが収録されています。男性が捧げ持っている小箱の中には、指輪ではなく腕時計が。彼はその腕時計を恋人の手首にはめてやり、プロポーズはつつがなく終了します。周囲から拍手も起こっています。

Gay Star Newsによると、動画の中には「キスしろ」という声も「気持ち悪い」という声も両方聞こえるとのこと。しかし、微博についた数千ものコメントはほとんどが支持的なもので、「気持ち悪いと言っている人は彼らの勇気をたたえるべきだ」などという意見もあったそうです。この動画により、「中秋节男男求婚」(『中秋節に男が男にプロポーズ』)というキーワードは、微博のトレンドにまでなったとの由。

プロポーズに使われた地下鉄の車内がそこはかとなくレインボーカラーなところが気になり、ちょっと調べてみたところ、9月22日から北京の地下鉄路線で、6つの車両の内外を1両ごとに違ったテーマでペイントするという企画があったみたいです。で、「潜水艦」「ビジネス」「惑星」「ジャングル」などに混じって「レインボー」の車両も作られたというわけ。中国語に疎い自分にはこれがLGBT関係のテーマとして選ばれたものなのかどうかまではわからなかったのですが、このニュースを報じた新华网のキャプションに、ちょっと気になる文章がありました。

彩虹车厢以“腐女”之名,声援同情。

Google翻訳にかけると、「同情と連帯の名の下に「腐った女の子」とレインボー車。」と出てくるんですが、これっていわゆる大陸姉貴(中国のBL好き女性)の皆さまが乗り込んでいらしたという意味なの? だとしたら本当にLGBTテーマのペイントだったの?

目下のところ中国では同性婚は法律上認められていませんし、ゲイの権利に関する議論もまだ十分とは言えません。でも、ひょっとしたらこうした小さな動きがひとつひとつ積み重なることで、少しずつ状況が変わっていくのかも。そんなことを思ったりしました。