石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

14歳トランスジェンダー少女の母、娘の待ち望んだ瞬間を動画でとらえる

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米国の14歳トランスジェンダー女性が、初めて処方されたホルモン剤をサプライズで受け取ったときの様子を、お母さんが動画に収めました。表情がとにかくいいんです。

詳細は以下。

Watch This Trans Teenager's Emotional Reaction To Getting Her First Dose Of Hormones

動画はこちら。

ふたりの会話をざっと訳すと、こんな感じかな。

お母さん「ちょっと後ろに手を伸ばしてみて。クッションの後ろ」

娘(苦笑しながら)「お母さんてば。今度は何をしたの?」

お母さん「クッションの後ろを触ってみて」

(娘、黒いビニール袋を見つける)

お母さん「それは何でしょう」

そこで娘さんがビニール袋を開けると、中には処方薬のホルモン剤が入っていたというわけ。この子、この日を2年半も待っていたんだそうですよ。袋の中身が何か気づいた瞬間の表情が、この動画の全てだと思います。お母さんは娘をぎゅっと抱きしめるため、カメラを止めなければならなかったそうです。

この女の子、コリー(Corey)さんは小さい頃からフェミニンで、母親のエリカ・メイズン(Erica Maison)さんは「ゲイかもしれない」と思っていたそうです。5年生でひどいいじめに遭ったため、お母さんはコリーさんを公立校に通わせるのをやめ、ホームスクーリングで育てることに。その後、コリーさんは11歳のとき、ティーンエイジャーのトランスジェンダー活動家のジャズ・ジェニングスさんを見て「ママ、わたしはこの子と同じ。女の子なんだよ」と言ったのだそうです。

お母さんが連れて行ったジェンダー・クリニックの判断で、コリーさんは思春期の体の変化を抑えるインプラント(SUPPRELIN)を皮下に入れることに。ホルモン治療は、そこから2年半先の、彼女が14歳になる2015年8月から開始することになりました。2015年9月、ついに薬局から「処方薬が届いた」との電話を受けて、エリカさんはこのサプライズを思いついたのだそうです。先日の、娘の改名をサプライズのケーキでお祝いしたお母さんと同じぐらいステキなお母さんですね。

この動画を公開した理由について、エリカさんはこう語っています。

今の社会の最大の問題のひとつは、トランスジェンダーとは実際どういうものなのか知られていないということだと思います。この動画を観ていただきたいと思いますし、トランスジェンダーの子供がようやく自分の内面通りの生き方ができるようになったときの生の感情を見ていただきたいです。これを見たことで、目が覚めるかもしれません。目が覚めて、自分と違う人たちのことが見えるようになるかもしれません。

I think one of the biggest issues with our society today is that people just don’t understand what being transgender actually means. I want people to watch this video, and see the raw emotion of a transgender child that can finally live her life the way she feels inside. I want people to see this, because maybe it will open their eyes. Open their eyes to anyone who’s different.

この動画を観たトランス女性の知人が「わたしも子供の頃に治療を受けたかったわー」と言っていたのが印象的でした。上でエリカさんの言っている「トランスジェンダーとは実際どういうものなのか」がもっと広く世に知られていけば、思春期キッズの苦難はもう少し減らせるんじゃないでしょうか。