石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

トランス・アクティヴィストのジャネット・モックが結婚

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トランスジェンダーの権利活動家でベストセラーRedefining Realnessレビュー)の著者、ジャネット・モック(Janet Mock)が2015年11月5日、長年の恋人アーロン・トレッドウェル(Aaron Tredwell)氏と結婚しました。

詳細は以下。

Janet Mock Wedding: The TV Host, Author and Trans Icon Opens Up About Her Hawaiian Nuptials to Aaron Tredwell : Brides

上記リンク先の文章はジャネット本人によるもので、Redefining Realnessの読者ならおなじみのアーロンさんとの出会いや恋の始まりについて、そして「まさか自分が本当にするとは想像すらできなかった」という結婚式について、彼女らしい端正な筆致で綴られています。

ジャネット・モックはドラッグや機能不全家族の問題が横溢する貧困層出身で、しかもその中を有色人種のトランスジェンダー女性として生き抜いてきた人。自分のような女の子が愛ある安定したパートナー関係を得られるところはめったに見てこなかったため、自分にとってのいわゆる「ハッピリー・エヴァー・アフター」は考えてもみなかったのだそうです。

でも22歳のとき、ジャネットはアーロンさんに出会いました。ロウアー・マンハッタンのバーで、偶然に。親しくなった後、ジャネットの過去をすべて打ち明けられたアーロンさんが最初に見せた反応は、「ハグしていい?」と聞くことでした。そこから9年経って、ついにふたりは結婚。以下、写真と動画をどうぞ。

Oh em gee! My flowers are here. Thanks @suvexpressions and @karisa_lehua! #aaronandjanet 🌷💐👰🏽

Janet Mockさん(@janetmock)が投稿した動画 -

Redefining Realnessの愛読者としては、バラの花の動画だけでもうじんわり泣かされてしまいました。子供の頃のジャネットは、お人形が欲しかったのに「男の子だから」と相撲取りのアクションフィギュア(なんてものがあるんだそうですよハワイには)しか手にすることができず、思春期には男子でも唯一ギリギリ許されるかわいらしいグッズとして、サンリオショップで買ったけろけろけろっぴの緑色のファイルを大事に持ち歩いてたんですよ。その子が大きくなって、「ジャネット」とちゃんと女名前で呼ばれるようになって、しかも「お花が届いたわよ」ってあんなにたくさんのバラの花をもらえて。まるで、「親戚のちっちゃな女の子がついに夢をかなえるのを見届けたおばちゃん」みたいな気分になって、しみじみしてしまいました。本当におめでとうございます、お幸せに。

Redefining Realness: My Path to Womanhood, Identity, Love & So Much More (English Edition)

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