石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

王子は実は王女でした。トランスジェンダーが主人公の絵本『ザ・ロイヤル・ハート』

The Royal Heart

ニューヨーク在住の作家グレッグ・マクグーン(Greg McGoon)が、トランスジェンダーのプリンセスが主人公の絵本『ザ・ロイヤル・ハート(The Royal Heart)』を発表しました。

詳細は以下。

Greg McGoon pens fairytale The Royal Heart about a transgender princess | Daily Mail Online

本の中身はこんな感じ。

『ザ・ロイヤル・ハート』は全32ページのおとぎ話で、主人公はある王国の跡継ぎであるリリック(Lyric)王子。リリックの16歳の誕生日、王宮では盛大な祝賀会が開かれるのですが、その中でリリック本人はこんなことを考えています。

どうしてみんな、わたしを祝福できるんだろう? これは本当のわたしじゃないのに。

"How can they all celebrate me?
This is not who I am."

そう、リリックは実は王子ではなく王女。本当のジェンダーは女性だったんです。これ以上偽りの生活を続けることに耐えられなくなった彼女は王宮から逃げ出し、旅の中で自分のおばあちゃんの霊(spirit)に出会います。このおばあちゃんの霊の力を借りて、リリックは本来の自分の姿、つまり王女へと変身をとげるのでした。

つまりリリックの役回りはアナ雪でいうところのエルサなわけですね。またこれは、「主人公が問題解決のため旅に出て、成長して帰還をとげる」という、古今東西の神話・伝説に共通する「ヒーローの旅」でもあります。物語の主役をいつまでもシスジェンダーだけに独占させておくなんてもったいなさすぎるし、おとぎ話をノーマライズするために、今後もっとたくさんこういう本が出てくるといいのでは。

The Royal Heart

The Royal Heart