石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

ユタ州判事、レズビアンカップルの里子問題から手を引く

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先日女性同士のカップルが里子として育てていた生後9ヶ月の赤ちゃんを取り上げようとし、その後判断を覆した米ユタ州判事が、この件から自ら手を引きました。これで、12月の審理でこの判事が再び赤ちゃんを取り上げることは事実上不可能に。

詳細は以下。

Utah judge who ordered foster child removed from same-sex parents is off the case | The Salt Lake Tribune

少年裁判所判事スコット・ジョハンセン(Scott Johansen)氏は2015年11月10日、既婚レズビアンカップルのエイプリル・ホーグランド(April Hoagland)さんとベッキー・パース(Beckie Peirce)さんが養子縁組しようとしていた生後9ヶ月の里子を取り上げ、異性愛者夫婦の里子にするべきとする判断を下していました。理由は、(判事によれば)子供は異性愛者の夫婦に育てた方がよいとする「研究」がたくさんあるから。しかし判事はそうした研究の例をひとつも示すことができず、州知事やヒラリー・クリントン、そして人権団体などから、不当な判決であるとして批判されていました。

ジョハンセン判事はその後、11月13日に一旦この判決を覆していましたが、この赤ちゃんにとって何が最善かを検討するための審理が12月4日に予定されており、法的にはここで同判事が再びこの子を同カップルから取り上げることも可能でした。しかしながら彼は2015年11月16日、この親子に関する保留中の事項をすべてマリー・マンリー(Mary Manley)判事に任せるとする書類にサインしたとのこと。12月4日の審理が予定通りおこなわれるかどうかは、まだはっきりしていないそうです。

なおLGBT団体イクオリティ・ユタ(Equality Utah)が発表したところによると、ホーグランドさんとパースさんは以下のように述べているとのこと。

「ジョハンセン判事が手を引く決心をしてくださったことに感謝しています。これで、わたしたちの最大の関心事は、かわいい里子の娘の世話となりました。アメリカ中からわたしたちに降り注がれた愛と支援に感謝します。家族が法の下に平等に扱われていることに感謝します」

"We are thankful that Judge Johansen has decided to step aside. Our greatest concern now is taking care of our beautiful baby foster daughter. We are grateful for the outpouring of love and support from people all across the nation. We are grateful that our family is now being treated equally under the law."

よかった、よかった。同性カップルの家庭がただ単に「法の下に平等に扱われ」るために知事や大統領候補まで出て来なければならない現実は悲しくもありますが、これってつまり昔アラバマ州で黒人の大学入学を認めさせるためにジョン・F・ケネディが大統領布告を読み上げなければいけなかったのと同じことなのかも。この赤ちゃんが大人になったころ「昔は大変だったんだねえ」と笑い話になってるぐらいだといいなと思います。