石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

豪銀行家、ホモフォビックなストーカーから損害賠償を勝ち取る

The Stalker

オーストラリアのゲイの銀行家が、消費者運動家を名乗る男から2年にわたり脅迫や中傷を受けたとして損害賠償を求めた事件で、ニューサウスウェールズ州最高裁はこれを名誉毀損と認め、3万豪ドル(約270万円)の賠償金支払いを命じました。

詳細は以下。

Banker wins damages from homophobic stalker who harassed him at work for two years - Gay Star News

この自称消費者運動家マイケル・フレイザー(Michael Fraser)は2012年、コモンウェルス銀行のコンシューマー・リレーションズ統括マネージャーであるブレンダン・フレンチ(Brendan French)氏に面会を要求。面会の目的を明らかにしなかったため断られ、その後フレンチ氏と氏の同僚、友人、家族などに対し、メールと電話で何百回も脅迫などをおこなったとのこと。

「精神的に追い込んでやる」フレイザー氏はあるEメールに書いた。「そっちに行くぞ、おれの勝ちだ」

他のメールではこう書いた。「週に何回おれのことを考える? 仕事時間以外には考えないのなら、おれはやるべきことがやれてないってことだな」

‘I can break you mentally,’ Mr Fraser wrote in one email. ‘I will come for you, and I will prevail.’

In another, he wrote, ‘How many times per week do you dream about me? If I am not on your mind outside of your work hours, then I am not doing my job properly.’

フレイザーはさらに、コモンウェルス銀行の職員500人にメールを送りつけてフレンチ氏の性的指向を暴露したり、自分のWebサイトにフレンチ氏への中傷を書き込んだりしたとのこと。

ルーシー・マッカラム(Lucy McCallum)裁判長は、フレイザーの行為を「あきらかにストーカーのものとなっている」と指摘。彼がフレンチ氏との面会に強迫的に執着し、自分に会わせるために脅迫と挑発という手段を用いたとして、賠償金3万豪ドル(約270万円)の支払いを命じました。これは同国の2015年の名誉毀損に関する賠償金ではもっとも高額だとのこと。

……こういうストーカーってどこにでもいるもんだけど、そこにホモフォビアが混じっているとなおさらたちが悪いわ……。特に、「ホモフォビアを抱きつつ強迫的に面会を要求する」というねじれ具合が怖すぎる。

この手のホモフォビックなストーキング事件では、他に米ミシガン州の司法次官補だったアンドリュー・シャーヴェル(Andrew Shirvell)がやらかしたのが有名ですね。シャーヴェルはゲイの大学生(当時)クリス・アームストロング(Chris Armstrong)氏に執着してストーキングし、「クリス・アームストロング監視ブログ」なるブログで日々アームストロング氏への中傷を書き綴ったあげく訴えられて、450万米ドルの賠償金支払いを命じられたんです。

同性同士だろうと異性同士だろうと、こういうのは全部アカンよなー。今回のブレンダン・フレンチ氏が受けた被害についてはたいへん気の毒に思いますが、裁判できちんと損害が認められてよかったです。