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石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャー。

「禁止する法律ない」ガイアナ児童保護局、同性カップルの養子縁組認める

LGBTニュース 百合/レズビアン ゲイ

世界の国旗ポストカードシリーズ <アメリカ> ガイアナ共和国 Flags of the world POST CARD <America> Republic of Guyana

南米北東部にあるガイアナ共和国の児童保護局(Childcare and Protection Agency, CPA)ディレクターが、同国には同性愛者が養親や里親になることを禁じる法律はなく、CPAは差別をしないとする見解を発表しました。

詳細は以下。

Homosexuals can adopt, be foster parents, guardians – CPA Director : Kaieteur News

CPAのディレクター、アン・グリーン(Ann Greene)氏は2015年12月11日、同国の人権団体SASOD(Society Against Sexual Orientation Discrimination、直訳すると『性的指向による差別に反対する協会)が主催した子供の権利ワークショップでのプレゼンテーションで、以下のように述べたとのこと。

「同性愛者が養子をむかえたり、里親申し込みをしたりすることを禁じる法律は一切ありません。児童保護局は差別をしませんし、わたしの指示のもと、喜んでそれ(養子縁組や里親認定)に取り組みます」

“There is nothing in the law barring gay people from adopting or applying to be foster parents. The Childcare and Protection Agency does not discriminate, and under my direction the agency is more than willing to try it.”

ガイアナではこれまで養親や里親には異性愛者のカップルが選ばれてきたのですが、児童保護局は近年、孤児や弱い立場にある子供たちにとって快適で安定した家庭をもっとたくさん見つけるために、他の選択肢も検討し始めているところなのだそうです。グリーン氏は、子供には暴力から守られ、愛され、支援される必要があると述べ、子供の幸福がしっかりと守られている限り、保護者は誰であっても(シングルペアレントや同性愛者であっても)よいと語りました。

「児童保護局は、どんな人でも差別することなく同じように平等に審査します。そして、応募者が安全性、快適性、そして、子供の養育に必要なリソースについて局が要求する条件を満たしていれば、子供を(養子や里子として)渡します。わたしたちにとっては、子供の幸せが他の何より勝るのです」

“The Agency screens everyone the same, equally and without discrimination, and will grant a child/children once applicants meet the agency’s requirements of offering safety, comfort and resources to take care of children. Children’s welfare is paramount to us.”

同国の非政府団体Guyana Responsible Parenthood Association (GRPA)の理事で弁護士のデラ・ブリットン(Dela Britton)氏は、グリーン氏の意見に賛成し、以下のように話しているとのことです。

「独身者や同性愛者のカップルは養子をとることができます。これを禁じる法律はまったくありません。人にはそれぞれ先入観や偏見がありますが、法は子供にとって何が最善かを考慮しなければなりません」

“Single persons and homosexual couples can adopt. There is nothing in the law against this; people have their own biases and prejudices, but the law must consider what is in the best interest of the child.”

ガイアナは何十年間もの間同性愛や異性装を違法としてきた国であり、2013年にようやく異性装は犯罪ではないとする最高裁判決が出たばかり。同国のアクティヴィストはLGBTに関する法律の不透明性をなくすよう訴えており、2015年8月には、国連人権委員会から同性愛を脱犯罪化するようにという勧告が出ています。そのガイアナからこのような判断が出てきたというのは、結局、子供の幸福を最優先すればこういう結論に到達するということなのかもしれません。

それにしても、同性カップルが養子をとることを認める国、増えてますよね。うちで最近紹介した分だけでも、こんなにあるぐらい。オセアニア、ヨーロッパ、ラテンアメリカと、地域も多彩です。

いまだに「同性愛を『認める』か否か」という前世紀的な議論に終始している人も少なくない中で、こうして「より多くの人を幸せにするにはどうすればいいか」という方向に舵を切る国が増えてきているところに、一筋の希望を感じます。このような傾向が続くことで、保護を必要としている子供たちが安心して暮らせるようになる道筋が少しでも増えることを望みます。