石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

米国のほぼすべてのキリスト教団体で同性愛の受容度アップ(米調査)

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米国の世論調査機関ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が、米国のほぼ全部のキリスト教団体で同性愛の受容度が上がっているとする調査結果を発表しました。

詳細は以下。

More U.S. Christians OK with homosexuality | Pew Research Center

まず、グラフをどうぞ。

これはピューによる2007年と2014年の調査結果から、「社会は同性愛を受け入れるべきである」と答えた人のパーセンテージをグラフにしたもので、各団体の訳語はこんな感じになります。

Catholic カトリック
Mainline Prot. プロテスタント主流派(メインライン)
Orthodox Christian キリスト教正教徒
All Christians クリスチャン全体
Historically Blac Prot. 歴史的黒人教会
Evangellical Prot. プロテスタント福音派
Mormon モルモン教
Jehovah's Witness エホバの証人

というわけで、2014年の時点で米国のクリスチャン全体のうち54パーセントが同性愛を受容すべきとしていることになります。2007年の時点から10パーセントも伸びて、ついに過半数を超えたわけです。

なお元記事によれば、同じクリスチャンでも若い世代ほど同性愛を受け入れる傾向にあり、たとえばプロテスタント福音派のミレニアル世代(1981-1996年生まれ)では半数以上(51パーセント)が「同性愛を受容すべき」と答えたとのこと。

米国って、プロテスタントの理想郷として建国された非常に保守的なキリスト教国家という側面があると思うんです。現在同国の大学からタイトル・ナインの免除申請が相次いだり、宗教を盾にアンチゲイな差別を正当化できる法律「信教の自由法」を6人もの大統領候補者が支持したりしているのは、いわば伝統的な保守っぷりだと言えると思います。その米国で、この短期間にこれだけキリスト教徒の意識が変化してきているというのは、注目すべきことかと。昔アンチ同性婚派だったオバマ大統領が途中から同性婚容認派に変わったように、今「信教の自由法」に賛成している政治家たちも、あと何年かしたら手のひらを返すかもねー。