石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

カトリック司祭、出会いアプリで10代少年と性行為におよび逮捕

f:id:miyakichi:20151226105704j:plain

イタリアで44歳のカトリック司祭がゲイ出会いアプリを使って10代少年と性交渉を持っていた疑いで逮捕されました。この司祭に「警察と話すな」などと警告していた司教もまた、教唆の罪に問われています。

詳細は以下。

Italian priest used Grindr to find teen boys for sex - The Local

この司祭アントネッロ・トロペーア(Antonello Tropea)は当初、人里離れた場所で車の中で10代少年と一緒にいるところを発見され、少年の体育教師と名乗っていたとのこと。しかしながらリュックサックの中に「疑わしい物体」を入れていたため警察に怪しまれ、その後の調査で彼のゲイ出会いアプリ「Grindr」のアカウントが未成年者との出会いに使われていたことが判明して、逮捕されたのだそうです。

警察の捜査により、フランセスコ・ミリート(Francesco Milito)司教がトロペーアの行状を知りながら「以前と同じようにしろ」、「警察と話さないように」などと指導していたことも判明。司教もまた教唆容疑で告発されました。

なお「ラ・レプッブリカ」紙によると、トロペーアのGrindrでのアカウント名は「ニコラ」。皮肉なことに、彼の教区の守護聖人聖ニコラと同じ名前だったそうです。

こうした事件を見るにつけ、カトリック教会は2014年に国連子どもの権利委員会から受けた指摘の意味がいまだにわかってないんじゃないのかと思います。以下、バチカン、児童虐待で聖職者848人の資格剥奪 : 国際 : クリスチャントゥデイから引用します。

国連子どもの権利委員会はこの2月5日、バチカンの対応が不十分だと非難する報告書を発表した。報告書によれば被害に遭った児童は全世界で「数万人」に上るという。バチカンは子どもの権利条約の締約国。

報告書のなかで同委員会は、バチカンが犯罪の規模の大きさを認識していないことや、子どもへの性的虐待や子どもの保護への対応に必要な措置を採らないこと、加害者を別の教区に異動させるなどして事件の隠ぺいを図ったことなどを指摘、「子どもにとっての最善よりも教会の名声と加害者の保護を優先した」と非難した。

バチカンは近年になって一応性的虐待に関与した聖職者の資格をはく奪したり、高位聖職者を初めて性的虐待で告発したりという動きを見せてはいるのですが、今回のようなもみ消し未遂事件を見るに、カトリック教会はいまだ「子どもにとっての最善よりも教会の名声と加害者の保護を優先」しているんじゃないかという疑惑がぬぐえません。

同性愛者を「さばく立場にない」と言っていた現法王が、結局スロベニアの同性婚に関する国民投票では反対票を投じるよう促していた(そして実際に反対多数で法改正は廃案に追い込まれた)ことから見ても、「同性の成人同士の合意にもとづく関係には反対する一方、大人が子どもを性搾取することには『寛容』」という悪しき伝統は、まだ改善されていないのでは。

なお、Cosenza Postによると、トロペーアと車の中にいるのを発見された少年は、性交と引き替えに20ユーロもらったと証言しているそうで、だとするとこれはただの性虐待ではなく買春でもあったということになります。トロペーアは拘置所送りではなく自宅監禁となり、捜査はまだ続いているとのこと。