石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

グラスゴーの自転車乗りがホモフォビックな街頭説教師に反論 拍手を浴びる

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英国グラスゴーの路上でホモフォビックな演説をがなり立てていたクリスチャンの説教師に、ゲイの自転車乗りが的確な反論を浴びせ、道行く人の喝采を浴びました。

詳細は以下。

Watch: Gay cyclist gets round of applause for shutting down homophobic street preacher · PinkNews

動画はこちら。(Facebook版はこちら

これは土曜日の午後に撮影されたものだとのこと。街中で同性愛者は地獄行きだと叫んでいる(そして道行く人からほとんど無視されている)説教師に向かって、赤いヘルメットをかぶったサイクリストが、こんなことを言っています(0:40~)。

「僕はゲイだよ! ゲイだよ、本当に。だから、言うなら僕に向かって言えよ」

“I’m gay! I’m gay, seriously. So say it to me.”

説教師はここで「悔い改めて神の愛を見いだせ」とかなんとか言いつのるですが、サイクリストはさらにこう言い放ちます。

「僕は自分を愛してる。神様に愛される必要はない」

“I love me, I don’t need a god to do it.”

何より面白いのが、ここで通行人たちから歓声と拍手がわき起こること。Pinknewsによれば英国では「あからさまなヘイトスピーチは公共秩序法違反となる可能性があるものの、街頭説教師が有罪となることは稀」とのことですが、道行く人がそもそもアンチゲイなスピーチに耳を貸さず、ゲイからの反論に味方してくれるのなら、わざわざ捕まえて告訴する必要もないかもね。いや、もちろん場所や状況にもよるのでしょうが。

コメント欄のこちらの意見も面白かったです。

もし誰かが始終道端に立って、人類がチーズを食べるせいで火星にいる紫色のユニコーンが怒っていると叫んでいたりしたら、その人は精神保険法によって精神病院に収容され、明らかに必要としている治療を受けることになるだろうにね。

この社会はおかしくないか。

If someone was constantly standing in the street screaming about Purple Unicorns on Mars being angry at us for eating cheese, they would sectioned under the mental health act and probably get the treatment they clearly need.

Isn't society strange.

たしかにおかしいんだけど、西欧でのホモフォビアにおける宗教のポジションにエセ生物学やエセ本能論やエセ日本人論が入り込んでる日本もそれはそれで大変よー。どれも信憑性の薄さでは火星の紫ユニコーン説と変わらないのに、どれだけ反証を上げても「説教師」の脳味噌には届いてないんですからね。結局、大事なのは「説教」を聞かされている観客に意見や事実が伝わるようにすることであって、そのためにはこの動画のサイクリストさんのように、沈黙せずに立ち向かい続けるしかないんでしょうね、たぶん。