(※2017年10月9日追記:その後この映画は邦題『お嬢さん』で日本でも公開されました。感想はこちら:大胆不敵な換骨奪胎、さすがパク・チャヌク!―映画『お嬢さん』感想 - 石壁に百合の花咲く)
サラ・ウォーターズ原作の韓国映画『アガシ(아가씨)』が世界の計175地域(国・領土など)で売れ、『スノーピアサー』(2013年)の記録を抜いて史上もっとも売れた韓国映画となりました。
詳細は以下。
Cannes: Competition Entry 'The Handmaiden' Best-Selling Korean Film of All Time - Hollywood Reporter
先日カンヌ映画祭で好評を博した本作品は、2002年に出版されたレズビアン・スリラー『荊の城』の舞台を1930年代の朝鮮に置き換えた翻案物。監督は『オールド・ボーイ』のパク・チャヌクです。この映画はカンヌ出品前から世界116ヵ国で売れ、2016年5月19日のCJ Entertainmentの発表によれば、既に計175もの地域で購入されているとのこと。日本ではファントムが配給するようです、ちなみに。
これで『アガシ(아가씨)』はポン・ジュノ監督作品『スノーピアサー』の記録(世界167地域)を破り、世界でもっとも広く上映される韓国映画となりました。CJ Entertainmentのスポークスマンは、『スノーピアサー』にはクリス・エヴァンスなどの国際的スターが出演していたことを指摘し、『アガシ(아가씨)』が言語の壁を超えて記録を塗り替えたことには「二重の意義がある」と語っているそうです。
この作品の売れ行きが良く、日本でも配給されることがわかって、まずはひと安心。だけど、ファントムってたしか、『キャロル』の宣伝で「レズビアン」という語を使わないように媒体に要求していたと指摘されてるところよね? また同じことが繰り返されるんじゃないかと、それだけが気になっています。杞憂ならいいんだけど。