石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

レズビアン/バイセクシュアルなひねりのある偽広告コンテスト入賞作3種

スターバックス カナダ限定 リユーザブルカップ16fl oz タンブラー [並行輸入品]

LGBT+団体「PrideAM」と雑誌「Diva Magazine」主催による、既存の広告にレズビアン/バイセクシュアル女性を登場させた偽広告デザインコンテストの入賞作がどれも面白いです。ちなみに元ネタはスタバ、コカコーラ、ネスカフェ。

詳細は以下。

Starbucks, Coke and Nescafe ads are recreated with a lesbian twist for competition by @simongwynn

1位に輝いたのは、コンテンツエージェンシーのDrumによる、スターバックスの偽広告。あの紙コップのマーメイド模様が頬を寄せ合っているという、微笑ましいデザインです。2位は、広告代理店Irisが作ったコカコーラの偽広告。女性同士のカップルの写真に、"This is the real thing."という有名なキャッチコピーを添えています。3位もIrisによるもので、元ネタはネスカフェ・ゴールドブレンド。

それぞれの広告写真の全貌は上記リンク先で見ることができますが、3作品を合わせたダイジェスト版は以下をどうぞ。左からコカコーラ、スタバ、ネスカフェです。

どれも本当に広告として採用されていてもおかしくないぐらいのクオリティ。しかしながらPinkNewsによれば、2位と3位に入賞したIrisは、同性愛者が登場する既存の広告(つまり、偽じゃなくて本当の広告)について以下のような興味深いコメントをしているそうです。

「ここ数年、広告で同性愛者のカップルを見かけるようになってきましたが、そういう広告は、差別していないことを示すアピールじみているか、搾取的であるかのどちらかに見える傾向があります。つまり、ハンサムな『二人のパパ』タイプか、さもなければ『Nuts』誌の折り込み広告から抜け出てきたかのようなセクシーなレズビアンかというわけ。

「わたしたちは、今日の文化をポジティブに反映しているリアルなカップルで広告を作りたいと思いました」

“In the last few years, we’ve started seeing gay couples in ads, but it tends to feel either tokenistic or exploitative; good-looking ‘two dads’ types or sexy lesbians fresh from a Nuts centrefold.
“We wanted to make an ad with a real couple that positively reflects our culture today.

たしかに、「ハンサムな『二人のパパ』タイプか、さもなければ『Nuts』誌の折り込み広告から抜け出てきたかのようなセクシーなレズビアンか」という二択には、いろいろ心当たりがあるわ……。広告で同性愛者や両性愛者がまったく描かれなかった時代があまりにも長かったため、同性カップルが描かれているというだけでついつい喜んでしまうアホレズビアンとしては、そろそろもう少し落ち着いて別角度からも物事を見る習慣をつけねばと反省いたしました。その前にまず、そもそも日本国内史上向けの広告で同性愛者/両性愛者がまともに取り扱われる(『オネエキャラ』とかではなしに)日は来るのかという疑問もあるんですが、それはそれ、これはこれ。