石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

レズビアンカップルを追い出したアルゼンチンのカフェ前で抗議のキス・イン

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レズビアンカップルを追い出したアルゼンチンのカフェの前で、2016年9月5日、雨の中200人を超える人々が抗議のキス・インを開催しました。結果、このカフェのスタッフに、性の多様性に関する教育が施されると決まったとのこと。

詳細は以下。

Se celebró un "besazo" contra la discriminación frente al bar La Biela - 05.09.2016 - LA NACION

Vimeoに英語字幕つきの動画が上がっているので、何があったのかを知るにはこれを見るのがいちばん手っ取り早いです。

日本語で経緯を説明すると、まず、事の発端は2016年8月29日午後11時過ぎ、ブエノスアイレスのカフェ「ラ・ビエラ(La Biela)」で、25歳のレズビアン、ベレン・アレナス(Belén Arenas)さんがガールフレンドともども追い出されてしまったことにありました。アレナさんはそのとき「個人的な事情」で泣いていた恋人の横に座って頬を撫でたりハグしたりしていただけなのに、若い男性ウエイターから店を出ていくよう要求されたとのこと。カフェの年上のスタッフにまで、あなたたちはこの店にふさわしくないふるまいをしたのだと言われ、ここは同性同士が結婚できる国だとわかっているのかと問うても「ばかばかしい」と言われて終わりだったそうです。アレナスさんは警察に電話しましたが、警察官も結局アレナスさんの肩をつかんで外に引っ張り出し、告訴するようにと言うだけだったとのこと。

そこでアレナスさんはこのいきさつをFacebookに書き、「ラ・ビエラ」の外で抗議の"Tortazo"をしようと呼びかけました。"Tortazo"は、もともとはレズビアンを意味する侮蔑語だった"torta"という語に由来しているのだそうで、日本語にすると「レズビアン祭り」または「レズ祭り」とでもいったところでしょうか。結果、200人以上が9月5日に現地に集まり――あとは動画を見ていただければ一目瞭然かと。人々はカフェの前で歌い、キスをし、太鼓を叩いて大いに抗議しました。動画内のプラカードには、「立ち上がれ、レズビアンたち(ARRIBA LAS TORTAS)」、「同じ愛、同じ権利(Mismo amor Mismos drechos)」などのことばが踊っています。

集まったのはレズビアンだけではなかったようで、動画では男性の参加者が「人間はみな平等だとわかっている人々のために拍手を!」と叫んで喝采を浴びるところも見ることができます。男性同士で抗議のキスをしていたカップルもいたみたいですね。こうしたデモンストレーションの結果、「ラ・ビエラ」のスタッフが性の多様性に関する講義を受けることが決まったとのこと。

世界中どこでも、同性カップルが手をつないだり軽いキスをしていたからという理由で店から放り出される事件は後を絶ちません(例:英国のスーパー米国のスーパーカナダのバーオーストリアのカフェニュージーランドのバースペインのカフェテリアチリのショッピングセンター)。でも、それに対してこうやって抗議している人も、必ずいます。「声を上げてわざわざ抗議するから差別されるんだー」みたいな転倒した意見を唱える人も少なからずいることでしょうが、そんなの無視してこのアルゼンチンのtortaたちのように行動を起こすのが一番かと。ひとりが踏まれたときに黙っていたら、今後また同じ場所で別の誰かが踏まれ続けるんですから。

以下、おまけ。Twitterで見かけた、今回の"Tortazo"の写真です。