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石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

ワイオミング州民、議員の反LGBTQ発言にチュチュで反撃

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LGBTQ支援について質問されたワイオミング州の上院議員が、チュチュを着てバーに行く男性が暴力をふるわれるのは自業自得とする発言をし、これを問題視した人々がチュチュを使ったユニークな抗議運動を始めました。

詳細は以下。

Senator's Anti-LGBTQ Dig Sparks A Tutu Revolution In Wyoming | HuffPost

この共和党議員、マイク・エンジー(Mike Enzi)氏の口から問題の発言が飛び出したのは、2017年4月19日、中高生たちを相手に話をしているときでした。生徒のひとりから、ワイオミングのLGBTQの人たちを支援するために何をしていますかと質問されて、彼はこんな風に答えたのだそうです。

「すべてを法律で解決するわけにはいきません。米国の問題のひとつはこれなんですよ、つまり、なんでも法律で片がつくと考えてしまうということです。必要なのは、人々が少しばかりのたしなみを持つことです」

「わたしたちはいつでも、ワイオミングでは誰でもなりたいものになれるけれど、それには誰かに押し付けさえしなければという条件がつくと言っているんです」と上院議員は続けた。「わたしが知っているある男性は金曜日の夜にチュチュを着てバーに行っては、いつも喧嘩に巻き込まれると言って驚いています。いわば自分で招いていることなのに。そんな風にしているから、その種の問題を抱えるはめになるんです」

“Everything can’t be done by law; that’s one of the problems we have in this country, thinking that everything could be done by law. What we need to have is a little civility between people.”

“We always say that in Wyoming you can be just about anything you want to be, as long as you don’t push it in somebody’s face,” the senator went on. “I know a guy who wears a tutu and goes to bars on Friday night and is always surprised that he gets in fights. Well, he kind of asks for it. That’s the way that he winds up with that kind of problem.

LGBTQ支援について聞かれてこの答えということは、同議員は(1)法整備でLGBTQを支援するつもりはない、(2)クィアな自己開示とは「押し付け」であり、暴力をふるわれても仕方がないことであり、その人たちがクィアでないふるまいをするという「たしなみ」を持てば問題はなくなる、と言ってるってことですよねつまり。

ワイオミング州というのはゲイの青年マシュー・シェパードがバーから連れ出され、凄惨なリンチを受けて殺された場所です。犯人たちは裁判で、ゲイに言い寄られたからパニックして殺してしまった、よって悪いのはそんなふるまいをしたゲイの方であるという典型的な被害者叩きの論法(ゲイ・パニック・ディフェンス)を使いました。当時の同州のヘイトクライム法は同性愛者を保護の対象としていなかったため、彼らはヘイトクライムでは裁かれず、これをきっかけに「マシュー・シェパード法」と呼ばれる憎悪犯罪防止法が議会に提出されることになった(成立は2009年)んですよ。そんな州で、よくもまあこんなことを。

さて、議員のこの発言を問題だと考えたワイオミングの人々は、即座にこんな形で抗議し始めました。

そう、バーのみならず至るところでチュチュを着て写真を撮り、ネットにアップロードし始めたんです。ハッシュタグの「#LiveAndLetTutu 」というのは、もちろん"Live and Let Live"(『自分は自分、人は人』『人にはそれぞれの生き方がある』)という慣用句をもじったもの。

米国って多様なジェンダーやセクシュアリティへの偏見もまだまだ残っている一方、それに対してこうやって即座に抗議していく人々の行動力や発想力もまたすごいですよね。この決して黙らずきっちり意見表明する(しかもこんなにカラフルに)メンタリティ、見習いたいわ。なおLGBTQ Nationによると、同州のLGBTQ団体「Equality Wyoming」の Sara Burlingame氏は、このような抗議活動について以下のように述べているとのこと。

「嘘偽りなく、これがワイオミングでわたしたちがしていることなんです。ワイオミング中の異性愛者の男性が、LGBTQのきょうだいたちに仲間入りし、チュチュを着て、クィアな友達に飲み物をおごり、すばらしい時間を過ごそうとしているんです」

“Honestly, this is what we do in Wyoming. Straight men all over the state are going to be joining their LGBTQ siblings and wearing tutu’s, buying their queer friends drinks and having a great time,”

「『平等の州』(訳注:ワイオミング州のニックネーム)で過ごすには、今が最高のときです。ここでわたしたちは、互いの違いについてとことん話し合い、支え合い寄り添おうとしています――チュチュを着ていようと、着ていなかろうとね」

“It is a great time to be in the Equality State where we talk out differences and show up for each other — with or without tutus.”