石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

サウスウエスト航空、子連れ既婚ゲイカップルを「家族ではない」として家族向けサービス提供拒否

N281WN Southwest Airlines 2007 Boeing 737-7H4  (cn 36528/2307)
N281WN Southwest Airlines 2007 Boeing 737-7H4 (cn 36528/2307) "Southwest Airlines 500th Boeing 737 Aircraft" / TDelCoro

子連れの既婚ゲイカップルが、2017年5月20日にサウスウエスト航空の係員から「家族ではない」と言われて家族用の搭乗サービスの利用を拒否されたと訴えています。

詳細は以下。

Gay dads and kids denied entry to plane because airline ‘didn’t consider them a real family’ · PinkNews

グラント・モース(Grant Morse)さんと夫のサム(Sam)さんはその日、3歳の双子の男の子と5歳の娘、そしてグラントさんの83歳の母親を連れてバッファロー初フォート・ローダーデール行きの便に乗るところだったとのこと。グラントさんのFacebookでの説明によれば、一家がこれまで何度もそうしてきたように家族搭乗用のエリア("family boarding area")に向かおうとすると、「これは家族での搭乗のためのものですから」と係員に止められてしまったのだそうです。

この"family boarding"というのがよくわからなくて同社のWebサイトを見てみたところ、どうやらサウスウエストには「6歳以下の子供を連れている家族連れは、搭乗券Aを持っている乗客が乗り込んだ後、搭乗券Bを持っている乗客より先に搭乗することができる」という制度があるらしいんですね。グラントさんたちのお子さんは6歳以下なのに、なぜか「家族ではない」としてこのサービスの利用を断られてしまったわけです。グラントさんは、そのときのやりとりは以下のようだったと言っているとのこと。


「彼女(訳注:係員のこと)は言いました。『全員は行けません。こちらはご家族の搭乗です』

「わたしたちはこう返事をしました。『どちらも父親で、ベビーカーに乗った3人の子供と、83歳の母親を連れているんです。母親は介助が必要なので、ひとりにしておくわけには行きません』」

「彼女は言いました。『全員行ってはいけません!』」

その後、一家が家族搭乗の時間帯に飛行機に乗ろうとしたところ、同じ係官に大声でこう言われたとグラントは言う。「あなたがたは。乗っては。いけません。これは家族だけのものです」

「わたしは言いました。『わたしたちは家族ですよ。ふたりの法的な父親と、3人の子供と、体の弱い母親のね』」

「彼女は述べました。『あなたがたはご搭乗になれません』。わたしはまったく驚いてしまい、理由を尋ねました。だって、わたしたちは家族なんですから」

「すると彼女は言ったんです。『乗れるのはお子さんとその親御さんだけです』。わたしたちは、ふたりとも親ですと言いました」

「すると彼女は、搭乗できるのは大人ひとりと子供3人だけだとはっきり言いました。ショックでしたよ! 彼女は実のところ、家族での搭乗から、法的な父親のひとりを締め出そうとしていたんですから」

“She said: ‘Not all can go. This is family boarding.’”

“We replied: ‘We are both fathers with three kids in strollers and our 83-year-old mother, who needs help and cannot be left alone.

“She said: ‘You all can’t go!’”

Grant said that when the family tried to board during the time set aside for families to do so, the same attendant loudly told them: “‘You. Can’t. Go. This is for families only.’

“I said: ‘We are a family: two legal dads, three kids and our frail mother.’

“She stated: ‘You cannot board.’ I was absolutely amazed and asked why, since we are a family.

“She stated: ‘The kids and parents only.’ We said we were both parents.

“Then she clearly stated only one adult and three kids can board. I was SHOCKED! She actually was denying family boarding to one of the legal fathers.”

結局一家は最後に乗り込むことを余儀なくされ、83歳のお母さんは「非常口シートに、ひとりで」座らなければならなかったとのこと。

なおサウスウエスト航空のスポークスパーソンは、同社の家族搭乗は6歳以下の子供を連れたひとりの大人を対象とするものだと言っているとのことです。確かにFAQにもそう書いてありますが、グラントさんたちの場合は6歳以下の子供3人と大人3人がいたわけですから、「子供+大人」の組み合わせが計3組だったということになり、その意味でもこのサービスの利用を断られる筋合いはなかったのでは。それから、この係員が最初から家族家族と連呼したあげく、グラントさんたちが法的にも家族であるとわかったとたんに「大人ひとりと子供ひとり」ポリシーを持ち出すあたりもかなりうさんくさいと思います。米国での同性愛または同性婚にまつわる議論をずっと見てきた人ならご存知かと思いますが、「家族」なるものの価値を盾に同性愛者の排除をはかるというのは、アンチゲイな人々の常套手段ですから。

サウスウエスト航空は、公式声明でも今回の件は「差別とは無関係」であると述べています。しかし、こちらとしては「(先日のユナイテッド航空に引き続き)サウスウエストよ、お前もか」としか思えませんな。ちゃらちゃらとLGBTプライド月間を祝ってみせるより先にすることがあるんじゃないの、この会社?