石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

タンザニア大統領「牛でさえ同性愛には不賛成」

f:id:miyakichi:20170701152115j:plain

タンザニアのジョン・マグフリ(John Magufuli)大統領が、同性愛をドラッグと結びつけた上に「牛でさえ同性愛には不賛成である」とする見解を発表したそうです。聞いたんかい牛に。

詳細は以下。

The President Of Tanzania Says Cows Oppose Homosexuality | NewNowNext

タンザニアでは最近、「ゲイがセックスしてHIVを広めるのを防ぐため」という理由で潤滑剤の輸入や販売が制限されたり、同性愛に賛成する非政府団体の活動を規制する計画が発表されたりと、ゲイ・コミュニティに不安を与えるような動きが続いています。そこへもってきて、マグフリ大統領が、先週こんな発言をしたのだそうです。

「そういうこと(訳注:同性愛のこと)を教える連中は我々のことが好きではないのです、みなさん」とマグフリは言い放った。「彼らは牛でさえ賛成しないようなドラッグと同性愛行為を、我々にもたらしているのです」

“Those who teach such things do not like us, brothers,” declared Magufuli. “They brought us drugs and homosexual practices that even cows disapprove of.”

なおタンザニアでは今年初め、同国のHamisi Kigwangalla保険副大臣もTwitterでこんな発言をしていたとのこと。

「ゲイのヤギや鳥を見たことがありますか?」と、42歳のドクターはツイートした。「同性愛は生物学的ではありません。不自然なのです」

”Have you ever come across a gay goat or bird?” tweeted the 42-year-old doctor. “Homosexuality is not biological. It is unnatural.”

いや……日本にもこういう無邪気な主張をする人、いっぱいいますけどね……タンザニアなら英語圏だからそれこそ生物学や動物行動学の論文なり、それをまとめた"Biological Exuberance"みたいな本なりもいくらでも読める(人が多い)だろうに、それでもまだこういう意見が次から次へと出てくるんですねえ……。

Biological Exuberance: Animal Homosexuality and Natural Diversity

Biological Exuberance: Animal Homosexuality and Natural Diversity

きちんと先行研究を調べればわかる通り、実際にはウシでもヤギでも鳥類でも同性同士で求愛したり、交尾行動をとったりした例はいろいろ報告されています。でも、そもそも人間以外の生物に同性愛(のように見える行動)があろうとなかろうと、動物の生き方が人間のそれより「正しい」として模倣する必要など、どこにもありません。ましてや同性愛者を排斥するために「ぼくのかんがえた、ただしいヘテロの生きかた」を勝手に動物に投影して、「みんなこうだもん。だからそうしなきゃだめなんだもん」と主張するなど、愚の骨頂。異性カップルより上手に子育てをするコクチョウのオスカップルにでも蹴散らされてしまえばいいのに。

ちなみにタンザニアのマグフリ大統領は最近「妊娠・出産した女子生徒には学業を続けさせるべきではない」とする発言をして批判されたりもしています。どうやらホモフォビアとミソジニーを併せ持つという、これまた日本にも山ほどいるタイプの人みたい。苦労するわね、タンザニアのゲイたち。