石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

スコットランド、全学校でジェンダー・ニュートラルなトイレ導入へ

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スコットランド政府が、すべての学校施設にジェンダー・ニュートラルな(どんなジェンダーの生徒でも使える)トイレを設置するよう求める予定を発表しました。

詳細は以下。

Scottish Government Proposes Gender-Neutral Bathroom Plan for Schools | Out Magazine

同政府によれば、現行の規定では男女同数のトイレを設置することしか義務付けられておらず、これでは障害のある子供や出生時に割り当てられた性別と異なる性自認の子供たちのニーズを満たせないため、規則をアップデートするとのこと。政府案では、今後学校に設置されるユニセックストイレは、「複数の独立した個室+手洗い用の洗面台がある共有スペース」というつくりになるのだそうです。この設計は、平等を求めるアクティヴィストたちからも支持されているとの由。

「イクオリティ・ネットワーク(Equality Network)」のジェイムズ・モートン(James Morton)さんによれば、スコットランドでは既にこうしたジェンダー・ニュートラルなトイレを導入している学校がたくさんあり、「独立した個室+オープンな手洗いスペース」というレイアウトがトイレでのいじめや落書きを減らすということがわかっているのだそうです。モートンさんはまた、ジェンダー別のトイレしかないとトランスジェンダーの子がトイレに行かなくてすむよう水分摂取をがまんして脱水症状に陥る危険があることや、ジェンダー・ニュートラルなトイレというのは別に新奇なものではなく、たいていの人が「飛行機や、電車や、それからもっとも大事なことに――自分の家で」何も考えずに日常的に使っているものだということなどを指摘しています。

この、「飛行機や、電車や、自分の家」で誰もが使っているような完全個室で誰でも入れるトイレを設置するというのが大事だと思います。現状のトイレとは別個に麗々しくレインボーカラーで飾った「LGBTトイレ」みたいなものを用意して、「『LGBT』はこっち」と振り分けてしまうようでは、映画『ヒドゥン・フィギュアズ(邦題『ドリーム』)』に出てきた有色人種用トイレと変わりませんからね。あのタラジ・P・ヘンソンの"There's no bathroom for me here."で始まる怒涛の"bathroom speech"シーンと同じことがそこら中で起こるのが容易に想像できちゃうよ。包摂("inclusion")って、そういうことでは絶対ないはず。今回スコットランド政府が発表した新方針で、よりたくさんの子供たちが学校で安心して過ごせるようになることを願ってやみません。