石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

今週の未紹介LGBTニュース(2017年8月27日)

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豪ドラァグ3人、ゲイ男性を殴ったヘテロ男性グループを蹴散らす

These drag queens kicked a gang of bashers’ asses for punching a gay man / LGBTQ Nation

シドニー郊外のケバブレストランでドラァグクイーン3人が食事をしていたところ、ホモフォビックなヘテロ男性のグループが「ファッキンなホモ野郎、変態の腐れまんこ」「化け物」などと罵声を浴びせ、止めに入ったIT技術者のゲイ男性を殴って顎関節を脱臼させるという事件が発生。ここでドラァグのひとりが「小柄な人をいじめてないで、でっかい化け物と戦いな。あたしゃこの恰好の下は男なんだからね」と叫んで宣戦布告し、レストラン外での乱闘となって、ドラァグ側が勝利したそうです。ヘテロ男性たちは駆けつけてきた警察に調書を取られ、ドラァグ側の損害は、かすり傷と、カツラがめちゃめちゃになったことだけだったとのこと。以下、このドラァグたちのひとり、ココ(Coco)さんの弁。

わたし、元ラグビー選手なんですよ。

I used to play rugby league.

同じくアイヴィー(Ivy)さんの弁。

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あのごつい男どもはパンチすら出せなかったんです。できたのは、(カツラの)髪の毛を引っ張って逃げることだけ。

“These big burly guys couldn’t even throw a punch, all they could do was pull hair and run.”

下の写真の真ん中の方がアイヴィーさんです。

なお、彼らに助けられたIT技術者のフリン(Flinn)さんは、このドラァグたちを「天使」と呼んでいるとのこと。これがほんとの『3人のエンジェル』。

ゲイ雑誌がヌードカレンダーで「平凡な(ordinary)体」をフィーチャー

These men stripped naked to celebrate the 'ordinary' bodies of gay men

ゲイ向けグラビア雑誌「meat」が、ゲイコミュニティのボディ・シェイミング(人の体型をあざけったり批判したりして恥をかかせること)やステレオタイプと戦うため、2018年ヌードカレンダーで「平凡な体(ordinary body)」のヌードを採用したというニュース。実際の写真と撮影風景は以下をどうぞ。

以下、カレンダーの表紙のモデルをつとめたフェルナンド(Fernando)さんのコメントです。

「自分は体型のせいで絶対に選ばれないだろうと思っていましたから、毛深くておなかが出ていてもいいんだ、それはセクシーなことででありえるんだと証明したいと思いました」

“I thought I would never be picked because of my body shape and I wanted to prove that you can be hairy and have a belly and it can be sexy.”

レズビアン・テーマのブロードウェイ劇"Indecent"がTV放映へ

Lesbian-Themed Broadway Play "Indecent" Coming To TV | NewNowNext

トニー賞2017でBest Direction of a Play(最優秀演劇演出賞)とBest Lighting Design of a Play(最優秀演劇照明デザイン賞)に輝いたレズビアン・テーマのブロードウェイ劇"Indecent"が、2017秋、PBS(Public Broadcasting Service、米国の公共放送ネットワーク)で放映されるというニュース。こんな演劇です。


「ダンジョンズ&ドラゴンズ」最新版はよりクィアに

The new Dungeons & Dragons adventures are more inclusive of LGBTI identities

米国のテーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の最新版で、これまでよりさらにクィアな要素が増えるというニュース。2016年の「Curse of Strahd」以降、すべての冒険に最低でもひとりのクィアなキャラがいたという同ゲームですが、2017年9月19日リリース予定の「Tomb of Annihilation」ではさらに多様になるのだそうです。昔のバージョンではトランスセクシュアリズムが「性心理の病気」とされたり、女装が男性ヴィランの堕落の象徴として使われたりもしていたんだそうですから、変われば変わるものですね。

Tomb of Annihilation (Dungeons & Dragons)

Tomb of Annihilation (Dungeons & Dragons)

ヒンドゥー教徒とユダヤ教徒がレズビアン・ウエディング 英国初

Hindu Woman Marries Jewish Partner In One Of Britain's First Interfaith Lesbian Weddings | NewNowNext

ヒンドゥー教徒のKalavati Mistryさんとユダヤ教徒のMiriam Jeffersonさんという女性同士のカップルが、2017年8月初旬、イングランドのレスターでヒンドゥー教の様式にのっとった結婚式を挙げました。英国での異教徒同士のレズビアン・ウエディングは、これが初だとのこと。

式の様子はこちら。

MistryさんとJeffersonさんは20年来の交際ですが、Mistryさんはつい最近までカミングアウトはしていなかったのだそうです。彼女は英紙インディペンデントの取材に対し、カミングアウトは「アジアのゲイ女性である自分にはとても難しかった」けれど、友人や家族は「喜んで迎え入れ、受け入れてくれている」と話しているとのこと。おめでとうございます、お幸せに。

スウェーデンのファッションブランド、ふたりのパパがいる家族を2017年秋冬コレクションの顔に

A family with two dads is the face of Acne’s fall collection / LGBTQ Nation

スウェーデンのファッションブランドAcne Studiosが、2017年秋冬コレクションの顔として、米国アトランタの子持ちゲイカップルKordale LewisさんとKaleb Anthonyさんの家族を起用したというニュース。ほら、2014年にInstagramのこの写真をきっかけに一躍有名になったあのご一家ですよ。

Acne Studiosのキャンペーンのために、彼らがニューヨークで新たに撮った写真はこちらです。キャプションを一部訳すと「ぼくらはヨーロッパのハイファッションのアパレルブランドを代表する、初の黒人LGBT家族だよ!」。


欧州の同性カップル、世界中の同性婚可能国全部で結婚するプロジェクトを計画

This couple are going to get married in every country where it’s legal · PinkNews

アーティストの女性同士のカップル、Fleur PieretsさんとJulian P. Boomさんが、同性婚が可能な国全部で結婚して式も挙げるというパフォーマンス「22」を計画しているというニュース。この22という数字は、プランを立てた時点での同性婚可能国の数だったのですが、現在ではそこにドイツとマルタ共和国が加わったため、それも含めて計24か国を回るよう計画を延長したそうです。ふたりは2017年9月にニューヨークからスタートし、1年以上かけて世界中を回り、最後にニュージーランドで結婚したら、その後アートやビデオのインスタレーション作品を展示する予定だとのこと。

K-PopスターがAセクシュアルとしてカミングアウト

K-Pop star comes out as asexual

韓国の男性ヒップホップグループToppDogg(トップドッグ)のHansol(ハンソル)が、Aセクシュアルであることを公表したというニュース。Hansolは以下の動画で自分はAセクシュアルで誰にも恋愛感情を持たないこと、おそらく結婚はしないだろうということ、友達や家族を愛していることなどを語り、ファンたちはTwitterで支持を表明しているそうです。


ゲイカップルはデザートのシェア不可 理由は「店の雰囲気にそぐわない」から 米DCのレストラン

Gay couple shamed in upscale DC restaurant because they wanted to share a dessert / LGBTQ Nation

ワシントンDCのレストラン「プライム・リブ」で、あるゲイカップルがひとつのアイスクリーム・サンデーにスプーンをふたつつけてほしいと頼んだところ、ウエイターから「ふたりの紳士が同じサンデーを食べていたら、変に見えることでしょう。当レストランの雰囲気にはそぐいません」という理由で、ふたつの皿に分けて出すと言われたというニュース。このカップル、ロン・ゲイジ(Ron Gage)さんとヘンリー・マッキノン(Henry McKinnon)さんは翌日ことの顛末をFacebookに投稿しました。なお、同店の店長はウエイターの対応は店の方針とは異なると主張し、このウエイターがネイティブな英語話者ではないため「混乱」があったのではないかとほのめかす発言をしている模様。

10代トランス女性がプール・パーティーで暴力をふるわれ怪我 動画をネットに流される

Phoenix police investigating assault of transgender teen - 3TV | CBS 5

2017年8月16日、米国アリゾナ州フェニックスでプール・パーティーに参加していた18歳トランス女性のダコタ・カーン(Dakota Kern)さんが、十数人のグループから殴る蹴るの暴力をふるわれ、しかもその様子を映した動画をネットに流されたというニュース。最初に何人かがゲイに対する侮辱語を叫び始め、それからひとりが「やっちまえ、やっちまえ(“get it, get it” )」と叫んで、十数人が彼女に襲い掛かってきたのだそうです。ダコタさんは何発か殴られたのち、コンクリートで頭を打って失神。加害者グループのひとりは、ダコタさんが突き倒されて何度も蹴られているところを携帯電話で撮影し、ソーシャルメディアに投稿していました。現在、ダコタさんは彼らは最初から自分を攻撃するつもりでプールにおびき出したのだと確信しているそうです。なお、この事件は現在、フェニックス警察の偏見犯罪部門(bias crimes unit)が捜査中だとのこと。