石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

カリフォルニアのパン屋が同性カップルへのウエディングケーキ販売拒否

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米カリフォルニアのパン屋が同性カップルへのウエディングケーキ販売を断って批判され、「わたしたちをいじめるのはおかしい」と主張しています。ちなみに同州では、会社やお店が客の性的指向を理由として設備やサービスの提供を拒否するのは法律違反です。

詳細は以下。

Gay Couple Rejected By California Bakery Gets A Surprise Treat | NewNowNext

このパン屋は、同州ベイカーズフィールドの「テイストリーズ・ベイカリー」(Tastries Bakery)。2017年8月、ウエディングケーキの試食を予約していたアイリーン・デル・リオ(Eileen Del Rio)さんが同店を訪れたところ、彼女の婚約相手が女性だと知った店主のキャシー・ミラー(Cathy Miller)氏が、サービス提供を拒否しました。デル・リオさんによれば、店主は同店のライバル店でケーキを焼いてもらうようにと言い、デル・リオさんの情報を全部その店に送りたがっていたとのこと。

デル・リオさんがこの件についてFacebookに投稿したのと同じ日に、サム・サラザー(Sam Salazar)さんという男性もまた、この店でほとんど同じ経験をしたとFacebookで主張しています。これを機に同店のボイコットを呼びかける声が上がっていることについて、ミラー氏は以下のように主張しているとのこと。

本当に傷ついています。信仰が理由でわたしたちがいじめられるのはおかしいと思います。

“I’m really hurt by this. I don’t think we should be picked on because of our beliefs,”

ゲイ差別をやめろと言われると、自分たちが当然持っているはずの「同性愛者を差別していい権利」が侵害されたと感じて被害者ぶりはじめるという、キリスト教保守派にありがちな反応ですね。

なおミラー氏によれば、同店は過去5年間ずっと同性カップルには同じ対応をしてきたのだそうです。よくこれまで訴えられなかったもんだわ。

ちなみに米国では、2013年にレズビアンカップルからのウエディングケーキの注文を断ったオレゴン州のパン屋「スイート・ケイクス・バイ・メリッサ」(Sweet Cakes by Melissa)が、差別を禁じた州法に違反するとして賠償金13万5千ドル(約1650万円)の支払いを命じられています。2012年に男性同士のカップルにウエディングケーキを売らなかったコロラド州の「マスターピース・ケイク・ショップ」(Masterpiece Cake Shop)行政裁判で負け連邦最高裁での審理を控えているところです。ニューメキシコでは、同性カップルのウエディング写真撮影を断った写真家が州最高裁で負け、上告するも連邦最高裁に棄却されました。ワシントン州の最高裁もまた、花屋が同性同士の結婚式用の花を販売拒否したのは差別であるとの判断を示しています。おそらくこのカリフォルニアのパン屋も、訴えられたら負けるんじゃないかな。店主はそれも「いじめ」だとしか受け取らないのかもしれませんけどね。