石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。

アンチ同性婚派だったはずの英政治家、豪法案可決で急遽手のひら返し

Minister of State Andrea Leadsom arrives at DECC
Minister of State Andrea Leadsom arrives at DECC / DECCgovuk

同性婚は「クリスチャンを傷つける」として反対してきた英保守党の下院議員アンドレア・レッドサム(Andrea Leadsom)氏が、豪州の同性婚法案可決で手のひら返しをし、「今日はお祝いの日」とかなんとか調子のいいことを言っています。

詳細は以下。

Andrea Leadsom praises equal marriage in Australia, a year after insisting ‘marriage is a man and a woman’ · PinkNews

まずレッドサム氏が、オーストラリア連邦議会が同性婚を認める法案を可決したことについて出したコメントはこちら。

「今日はお祝いの日です。

「下院の同僚たちは皆、私と共にオーストラリアの国会議員たちに祝意を表してくれるものと確信しております。オーストラリアの議員たちは、本日同性婚を法制化したのです。

「オーストラリアは結婚とはすべての愛を祝うことだと認識した25番目の国となります。同国の議会がこのような幸せでおめでたい場面を迎えるのを見るのはすばらしいことでした」

“Today is a day of celebration.

“I am sure colleagues across the House will join me in congratulating our fellow parliamentarians down under, who have today legalised gay marriage.

“Australia becomes the 25th country to recognise that marriage is a celebration of all love. It has been wonderful to see such happy and celebratory scenes in its Parliament.”

これだけならただの穏当な祝賀コメントにも見えます。しかし、レッドサム氏は2013年、英国議会での同性婚法の採決で棄権し、その理由について昨年(2016)「同性婚法は好きではない」「結婚は男と女だけのもの」と語っていた人です。彼女の意見では、異性愛者には結婚とシビルパートナーシップの両方を認め、ゲイにはシビルパートナーシップだけを与えるべきだということになっていたはず。さらにいうとこの人、養子縁組に関しても親候補は「結婚している男女の方が望ましい」からゲイカップルより異性カップルを優先させるべきだと主張したりもしてたんですよ。なのにこんな時だけ「すべての愛を祝う」だのなんだのと言って都合よく勝馬に乗ろうとするとは、面の皮が厚いにもほどがあるわ。こないだのオーストラリアのワニ議員がまだ可愛く見えてくるレベルだわ。

だからと言ってすべての同性婚反対派がキム・デイヴィス(Kim Davis)みたいにいつまでも反対し続けるべきだとも思いませんが、あたしがうんざりするのは、人権や平等というセンシティヴな話題で、反対派が多そうなとき(または、反対しておいた方が得だと思えるとき)には反対しておいて、賛成派がメインストリームになったと見るや何事もなかったかのように賛成派に乗り換えるという無定見です。政治家に限らず、少なくないよね、こういう人。かつて同性婚に反対していた米国のロブ・ポートマン(Rob Portman)上院議員が「息子がゲイだったから」という理由で賛成派に鞍替えしたときには「身内以外のゲイはどうでもいいのかよ」と思ったものですが、考えてみればあれは2013年(つまり、連邦最高裁が同性婚を認める前)のことでしたから、時局に便乗したものではなかっただけまだましだったのかもと思ったりしました。