石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

同性愛者は異性愛者よりセックスがうまい(米研究)

2千人以上のLGBの人々と5万人の異性愛者を対象とした研究で、ゲイとレズビアンは異性愛者よりもセックスが上手だとする結果が得られたそうです。

詳細は以下。

Gay people are better at sex, study finds – PinkNews

デイヴィッド・A・フレデリック(David A. Frederick)氏、H・ケイト・St・ジョン(H. Kate St. John)氏、ジャスティン・R・ガルシア(Justin R. Garcia)氏、エリザベス・A・ロイド(Elisabeth A. Lloyd)氏らによるこの研究では、LGBおよびストレートの人のオーガズムについて調査。その結果、「性的な肉体関係を持つとき、ふつういつでもオーガズムを得る」と答えた人のパーセンテージは以下の通りだったとのこと。

男性 女性
異性愛者 95 65
ゲイ 89 -
レズビアン - 86
両性愛者 88 66

ヘテロとバイセクシュアルの男女差がすごいですね。オーガズムだけがセックスの目的というわけではないにせよ、これって「男とセックスしている/できる女性はあまり(レズビアンほど)オーガズムを得られていない」と解釈していいんでしょうか。確実に言えるのは、この調査ではヘテロ男性は全カテゴリの中でもっとも「独りよがり」(文字通りの意味で)なセックスをする傾向が見られたってこと。

ヘテロ男性の名誉のために申し上げておくと、世の中にはそんじょそこらのレズビアンに負けないぐらいセックス上手なヘテロ男性も存在しますし、箸にも棒にもかからない腕前のレズビアンというのも確実にいます。そういう個人差は当然ある。でも、それはそれとして、大人数を対象とする調査でこういう差異が観察されたというのもなんとなく納得できる気がします。というのは、女性のモノ化やマンスプレイニングなど、男性の昨今批判されている問題行動がベッド内でもそのままなんだとしたら、どうしたって独りよがりなセックスになるだろうから。

自分のセックスパートナーをひとりひとり違う考えやニーズのある人間だとみなさず、「女とはこう刺激すれば十把一絡げにこう反応するはずのエログッズである」というステレオタイプに基づいて行動していたら、そりゃ下手くそにもなる(その極北がガスコンロセックス)でしょうよ。しかもそのステレオタイプがポルノや男同士の猥談によって学習したものだったりすると、生身の女のニーズからはさらに遠ざかっていくよね。そんな状態で「女とはこういうものだ。俺は知っているんだ」とマンスプレイニングしていたら、上達なんて夢のまた夢でしょう。そういうことが原因で、男性をセックスパートナーに持つ女性は比較的オーガズムを得にくくなっているということもあるのでは。

ほかに元記事で興味深かったのは、女性は膣への挿入にプラスしてディープキス、手による性器への刺激と/またはオーラルセックスがあるとよりオーガズムを得やすい傾向があったということ。このうちキスに関しては、別の調査で、異性カップル、ゲイカップル、レズビアンカップルで比較すると、レズビアンカップルがもっとも性交時にキスをするという結果が出てる*1んですよね。ほかにも色々差異はあるんだけど、ひょっとしたらそういう細かな違いもオーガズムのジェンダー差に関係しているのかも。なんにせよ異性愛者女性や両性愛者女性にはご苦労様な話で、あんまり大ハズレをお引きにならないよう、遠くからお祈り申し上げております。

*1:フィリップ・ブルームスティーン&ペッパー・シュワルツ. (1985). 『アメリカン・カップルズ』. p. 62. 東京: 白水社.