石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

今週の未紹介LGBTニュース(2018年2月4日)

f:id:miyakichi:20180203235124j:plain

映画『Disobedience(原題)』が公式トレイラー公開

レイチェル・ワイズ(Rachel Weisz)とレイチェル・マクアダムズ(Rachel McAdams)が女性同士の愛を描く映画『Disobedience(原題)』の公式トレイラーがリリースされました。キスシーン多数。

原作小説はこちら。

Disobedience

Disobedience

ドラマ『グレイズ・アナトミー』S14にトランスの物語登場

'Grey's Anatomy' Enlists Candis Cayne for "Groundbreaking" Trans Story (Exclusive) | Hollywood Reporter

So Excited about this!

Candis Cayneさん(@candiscayne)がシェアした投稿 -


現在本国放映中の『グレイズ・アナトミー』S14で、数話にわたってトランスのストーリーラインが登場する予定だそうです。今シーズンでは既に、トランスジェンダーの役者アレックス・ブルー・デイヴィス(Alex Blue Davis)演じるトランスキャラのカミングアウトが描かれている本作品ですが、今後さらに『ダーティ・セクシー・マネー』のキャンディス・ケイン(Candis Cayne)が「革新的な」膣形成手術を求めるトランスジェンダーの患者役で出てくるとのこと。ションダ・ライムズ(Shonda Rhimes)のドラマだし、期待できるかも。

エレンからポーシャに誕生祝いのキュートなキス

1月31日はポーシャ・デ・ロッシ(Portia De Rossi)の誕生日。妻のエレン・デジェネレス(Ellen DeGeneres)が、ソーシャルメディアでこんなメッセージを贈りました。

Happy birthday to my favorite person in the world.

Ellenさん(@theellenshow)がシェアした投稿 -

さらにはこんなジョークも。エレンらしいわ。


モデルのリース・キングが両性愛者としてカミングアウト

"Yeah, I am bisexual." - Reece King addresses his sexuality

プラダやSuperdryやGAPなどでモデルをつとめてきたリース・キング(Reece King)が、バイセクシュアルであることを公表しました。ファッション業界にもまだ偏見はあるものの、時代は変わりつつあるとキングは考えているとのこと。以下、本人の弁です。

「クリエイティブなLGBTQの人たちが、特にソーシャルメディアでどんどん注目を浴びるようになってきていると思います。人々が自分のやりたいことを堂々とやり続ければ、そのことが、もっとホモフォビックな環境でも障壁を打ち破るんです」

“I think a lot more creative LGBTQ people have taken the limelight, especially on social media. We see them on mood boards at shoots for inspiration. If people just keep doing their thing unapologetically, it breaks down the barriers in more homophobic environments.”

リース・キングはこんな人。


コカ・コーラのスーパーボウル用CMがインクルーシヴだと話題に

Coca-Cola's Inclusive Super Bowl Ad Is The Most Heartwarming Thing We've Seen All Day | NewNowNext

2018年のスーパーボウルでコカ・コーラが流したCMがとてもインクルーシヴなものだったというニュース。これはコカ・コーラが2018年の間ずっと展開する“A Coke For Everyone”というキャンペーンのために作られたCMなんだそうで、たしかにさまざまな人種、性自認、代名詞などが登場しているし、同性同士のカップルの姿も見られます。


『ル・ポールのドラァグレース』ディズニー版トレイラー(パロディ)が発表される

We are gagging over this parody trailer for 'RuPaul's Drag Race Disney'

ディズニーのパロディ動画をYouTubeで多数発表しているカメラマンのdada88さんが、『ル・ポールのドラァグレース・ディズニー』のパロディートレイラーを発表しました。

数々のディズニーアニメ(など)のドラァグっぽいカットをつなぎ、それぞれにファビュラスなドラァグネームもつけてトレイラー仕立てにしたという力作です。ちなみに怪盗グルーはディズニーじゃなくてユニバーサル映画なんだけど、ちゃんと観客から「彼女ディズニーですらないじゃん!("¡Ella ni siquiera es de Disney!")」と突っ込まれる場面まで作ってあって、芸が細かいと思いました。

カナダの町長がアウティングすると脅され自らカミングアウト

Canadian mayor Cecil Clarke comes out, after opponents threatened to "shame" him

カナダのノヴァスコシア州にあるケープブレトン(Cape Breton)という小さな自治体の首長、セシル・クラーク(Cecil Clarke)氏(49)が、同性愛者であることを公表すると脅され、先手を打って自らラジオでカミングアウトしたというニュース。音声は以下。

以下、Gaytimesによる音声書き起こしをちょっと訳します。

「ここで予定通りカナダ進歩保守党の党首選についてのわたしの意向を発表しようとは思いません。わたしに恥をかかせてやろうと思っている、もしくは、わたしを脅そうとか、今のこの時代にゲイであることがなぜか悪いことであるかのようにネガティブに、見せかけようとか考えている人たちを、そのままにしてはおけません」

“I’m not going to go forward and announce my intentions about the Progressive Conservative Party leadership race having people think that they are going to shame me, or hold something over me, or make it negative that, in this day and age, that being gay is somehow a bad thing.”

彼はさらに、自分には長年支えてくれているパートナーがいるということや、昔はいろいろ状況が違ったということ、脅迫を受けて古傷が痛んだことなどについて語り、「若い人々がゲイだからと言って社会の中でホモフォビアに直面させられることはあってはならない」、「この手の虐待にノーと言うべき時」などと話しています。

思えばナブラチロワもエレン・デジェネレスも、アウティングされる前に先手を打ってカミングアウトしたんですよね。この町長さんの勇気はたたえられてしかるべきだけど、2010年代のカナダでさえまだ公人がこういう形でカミングアウトを余儀なくされる状況があるということに、ちょっと複雑な思いです。

米モンタナ州のLGBTフレンドリーな教会に鉤十字が書かれる

LGBT-Friendly Montana Church Vandalized With Swastikas, Anti-Gay Graffiti | NewNowNext

米国モンタナ州でLGBTの集まりを開いたり、コミュニティ内の差別解消に取り組んだりしてきたグレイス統一メソジスト教会(Grace United Methodist Church)の戸口に何者かがアンチゲイなチラシを置いたり、スプレーペイントで鉤十字や「ゲイお断り("No gays)」などの落書きをしたりしたというニュース。先日のノースカロライナ州の教会と似たようなものですね。

同教会はFacebookにこのチラシの写真を投稿し、犯人にこう呼びかけています。

誰であれわたしたちの聖域の戸口にこれらのチラシを置いていった人へ:あなたの憎悪のメッセージではわたしたちはおじけづきませんし、行動もやめません。そのメッセージでは、今夜若者たちのすばらしいグループが集まって笑ったり、芸術活動をしたり、人生を分かち合ったりすることは止められません。わたしたちが日曜日に、神は神の子すべてを愛していて、教会はあらゆる人のための場所だというキリストの福音をたたえることも止められません。そして、わたしたちがあなたのために祈ることも――つまり、明日のあなたが今日のあなたより親切でありますようにと願うことも止められないのです。教会は神のめぐみの場所であり、わたしたちの心と、精神と、ドアは常に開かれています。

To whoever put these fliers on our sanctuary doors: Your message of hate will not intimidate or stop us. It didn’t stop us tonight as an amazing group of young people gathered to laugh and do art and share life. It won’t stop us on Sunday from proclaiming Christ’s Good News that God loves all God’s children and the church is a place for everyone. And it won’t stop us from praying for you - from hoping that tomorrow you will be kinder than you were today. We are a place of grace - and our hearts, our minds, and our doors stay open.

フィリピンの10代両性愛者が学校でいじめられ自死

Bisexual Teen Commits Suicide After Being Repeatedly Bullied At School | NewNowNext

フィリピンで17歳のソフィア・サントス(Sophia Santos)さんがFacebookで両性愛者としてカミングアウトした後、クラスメイトたちから外見やセクシュアリティ、性自認などのことであざけられて死ねとまで言われ、2018年1月24日に自死してしまったというニュース。

以下、ソフィアさんのきょうだい、CzarineさんのFacebookポストより引用。

わたしの妹(訳注:姉かも)に起こったことから皆が学んでくれるよう願います。言葉は人を殺せるのです。外見やジェンダーの混乱を理由に妹をいじめたすべての生徒たちへ:あなたたちが心の安らぎを得られますように。あなたたちは人の将来を破壊したのです。家族を破壊したのです。

最愛の妹ソフィアへ。あなたはすばらしい人で、わたしたちはあなたが何になろうと、どんな人になろうと愛しています。あなたがいないことを永遠に寂しく思うし、あなたの美しい目と微笑みを、わたしは絶対に忘れません。

I hope everyone learned from what happened to my sister. Words can kill a person. To all the students who bullied my sister because of her appearance and gender confusion, may you all find peace of mind. You destroyed someone’s future. You destroyed a family.

My dearest sister Sophia, you are beautiful and we love you whatever you may become and whoever you will be. I will miss you forever and I will never forget your beautiful eyes and smile.

パキスタンの路上でトランス女性3人撃たれる

2018年1月、パキスタン北東部のスワビ地区の路上で、複数の男性らが3人のトランス女性を銃で撃ち、車で逃げ去るという事件が起こりました。男たちは彼女らを呼び止めて迷惑な性的誘い掛けをし、受け流されたことに腹を立てて凶行に及んだとのこと。3人は治療のため近くの都市マルダンに運ばれましたが、病院は人員不足で早急な治療はできず、また警察からも嫌がらせをされたとのことです。Trans Action Pakistanによると、1月30日の時点で、撃たれた3人のうち1人は予断を許さない状態にあるそうです。

The Express Tribuneによると同国ではペシャワールでも2018年1月17日、トランスジェンダーの人が撃たれて重体となったばかり。また同じくペシャワールで1月22日、トランスジェンダーの権利を主張していたトランス女性が誘拐されて輪姦されるという事件も起こっているそうです。

これらのニュースを読んでいて反射的に連想したのは、「男が痴漢になる理由」なぜ女性も知っておくべきなのか。満員電車でくり返される性暴力で書かれていた、痴漢加害者たちの話でした。『男が痴漢になる理由』(イーストプレス)著者の斉藤章佳氏は、加害者らが痴漢行為をする理由について、以下のように述べています。

加害者のヒアリングで浮かび上がってきたのが、「自分より弱い存在を支配したい」「征服したい」「じわじわいじめることで優越感を味わいたい」という声でした。

シスからトランスへの暴力事件(性暴力含む)も、結局はこれと同じことなんじゃないの?