石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。

家族から拒絶されたゲイの若者らに料理を伝授 仏大統領官邸シェフ

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仏エリゼ宮殿料理長のギヨーム・ゴメス(Guillaume Gomez)氏が、2018年2月5日、テルアビブのフランス大使邸で、家族から拒絶されているユダヤ人とアラブ人のLGBTティーンらに料理を教えるワークショップを開きました。

詳細は以下。

French President's Chef Teaches Gay Arabs and Israelis Rejected by Families How to Cook - Towleroad

映像はこちら。

テルアビブ地区の港市ヤッファで開催されたこの料理教室は、6年前から始まった"So French, So Food" という年次イベントの一環として開催されたもの。"So French, So Food" はフランスとイスラエルのシェフが協力し合ってとりおこなう食の祭典で、ゴメス氏は同イベントの慈善活動を支援するため、6年連続で参加しているのだそうです。

この日の料理教室に参加した「O」さんは、16歳でカミングアウトして以来超正統派ユダヤ教の家族と絶縁状態に陥り、現在はLGBT支援団体「Beit Dror」のシェルターで生活しているとのこと。Beit Drorに暮らす若者のほとんどはイスラム教またはユダヤ教の家庭出身で、中にはキリスト教徒の母とイスラム教徒の父の間に生まれ、虐待を受けて育った人もいるんだそうです。

「彼らがこの教室に参加するのはいいことです。これらの若者たちがこんな風に幸せを感じる瞬間というのは重要ですよ」と、Beit DrorのYael Doron理事は言った。

"It's good for them to participate in this workshop. This moment of happiness for these young people is not insignificant," said Yael Doron, director of Beit Dror.

ちなみにこの日ゴメス氏が若者らに教えたメニューは、カネロニのほうれん草グラタンとアップルパイだったそうです。氏は「自分で再現できるかんたんなレシピ」としてこれらの料理を選んだとのこと。大事だよね、こういうワークショップ。自分のためにおいしいものをつくって食べるのはいいセルフケアになるし、家族に見捨てられた性的少数者の若者には、セルフケアと、安全な場所と、気にかけてくれる大人の存在が本当に重要ですから。

UCLAウィリアムズ・インスティテュートの2012年の調査では、LGBTユースがホームレスになった/なりそうになる理由の最上位は「性的指向または性自認を家族に拒絶され家出」(46%)だったそうです。2位が「性的指向または性自認が理由で、家族に無理やり家から追い出された」(43%)、3位が「家で身体的、心理的、または性的虐待を受けた」(32%)。なぜ家族がLGBTの若者を拒絶したり、追い出したりしてしまうのかについて、Unconditional: A Guide to Loving and Supporting Your LGBTQ Childの著者テレイナ・エリクセン(Telaina Eriksen)氏は以下のように説明しています。

「宗教が原因であることも時々あります。つまり、親たちが自分の子供は罪びとだとか、『改心する』ために罰を受ける必要があると考えるということが。彼らは、子供を無理やり家から追い出せば、悔い改めて、なぜか魔法のようにもうLGBTではなくなって戻ってくるかもしれないと思っているのかもしれません」

“Sometimes it is based on religion; they think that their child is a sinner or that their child needs to be punished so they see ‘the error of their ways.’ They might think if they force their child to leave their home, their child may return repenting, magically somehow no longer LGBT.”

でもそんな魔法は永遠に起こりません。だから、こういう支援が絶対に必要なんです。