石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。

今週の未紹介LGBTニュース(2018年3月25日)

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マット・ボマー(Matt Bomer)が映画『Love, Simon(原題)』のチケットを買い上げ無償で提供

Matt Bomer Bought Out an Entire Screening of 'Love, Simon' and is Inviting the Public - Towleroad

米俳優マット・ボマーが、故郷テキサス州スプリングの映画館での2018年3月25日上映分の『Love, Simon(原題)』のチケットを全部買い上げ、見たい人は誰でも無料で見られるようにしたというニュース。

『Love, Simon(原題)』は17歳のゲイ少年を主人公とするカミング・オブ・エイジもののコメディで、監督は『スーパーガール』のグレッグ・バーランティ(Greg Berlanti)です。以下、マット・ボマーのInstagramより引用。

訳:

ぼくの故郷、テキサス州スプリングに無料で@lovesimonmovieを見に来てください! @halls.simonとぼくは、みなさんのために全部の上映を買い上げました。これは重要な映画で、とてもいい作品です。きっと気に入ると思いますから、日曜日に無料で見に来てください!

Please come see @lovesimonmovie in my hometown of Spring, TX for free! @halls.simon and I bought out the whole screening for you. This is an important movie, and a really good one. I know you’ll love it so come watch for free this Sunday!

ちょっと前、オクタヴィア・スペンサー(Octavia Spencer)が有色人種の子供たちのために映画『ブラック・パンサー』のチケットを買い上げて無料で見られるようにするというニュースが流れましたよね。それと同じく、必要な人に必要な表現を届けようという試みなのだと思います。

H&M新CMのエリザベス・オルセンとウィノナ・ライダーの距離感がエロティックだと評判に

The Erotic Tension Between Elizabeth Olsen And Winona Ryder Is OTT In Sexy New H&M Ad | NewNowNext

大手アパレルメーカーH&Mの2018年スプリングコレクションのCMに、エリザベス・オルセン(Elizabeth Olsen)とウィノナ・ライダー(Winona Ryder)が登場。動画内のふたりの関係性がセクシーだと話題になっています。

動画はこちら。

このCMの冒頭では、まず男性のリードで人形のように動かされてつまらなさそうに踊っていた金髪の女性(オルセン)のもとに、女性からダンスの申し込みがくるところが描かれます。ふたりは水を得た魚のように生き生きと踊り始め、次から次へと新たな女性パートナーと組んではダンスを続けます。コリオグラフにはディップもあれば至近距離で見つめ合う場面もあり、なかなかに官能的。終盤で満を持してウィノナ・ライダーが登場し、そして……。

よろしければ収録風景とインタビューの動画も併せてどうぞ。


リナ・ウェイス、「Vanity Fair」の表紙に

Lena Waithe Is The Latest Cover Star Of "Vanity Fair" | NewNowNext

Netflixドラマ『マスター・オブ・ゼロ』でエミー賞コメディ作品部門脚本賞を獲ったリナ・ウェイス(Lena Waithe)が、「Vanity Fair」2018年4月号の表紙を飾ったというニュース。

表紙写真はこちらです。

カバー・ストーリーでは黒人のクィアな脚本家としての苦労が語られているとのこと。以下、NewNowNextから引用してちょっと訳してみます。

「黒人の脚本家であることでいちばん大変なのは、黒人の物語を白人の重役たちに売り込まなければならないということです」

“The hardest thing about being a black writer is having to pitch your black story to white execs,”

「あたしの物語を白人が語るっていうことにはもううんざり。あたしらの話は、あたしらが語らなきゃ。誰にも黒人の物語は、特にクィアな物語は語れませんよ、あたしがするみたいにはね。あたしには、あたしらの中の神さまが見えてるんです」

“I am tired of white folks telling my stories. We gotta tell our shit. Can’t no one tell a black story, particularly a queer story, the way I can, because I see the God in us.”

この号の発売日は3月29日との由。


ウォルマート従業員同士のレズビアンカップルが店舗で結婚式

This Lesbian Wedding At Walmart Is The Sweetest Thing You'll See All Day | NewNowNext

米国ペンシルベニア州で、大手スーパーマーケット「ウォルマート」の従業員レイダ・トーレス(Leida Torres)さんとクリシー・スロネイカー・トーレス(Chrissy Slonaker Torres)さんが、自分たちの勤務しているウォルマートの店舗で結婚式を挙げたというニュース。

映像はこちら。


ふたりは当初自宅で結婚式を挙げる予定でしたが、それではシフトの関係で出席できない同僚もいるため、店長や本社と相談してお店での挙式に切り替えたのだそうです。以下、トーレスさんの弁。

「彼女(訳注:妻のスロネイカー・トーレスさんのこと)に言ったんです。『そうしましょうよ』って。わたしたちのウォルマートのファミリーは、これまでずっとわたしたちを応援してくれています。だから、そうしようって」

“I just told her, ’Let’s do it.’ Our Walmart family has been so supportive. So why not?”

おめでとうございます、お幸せに。

「胸を張って去りなさい(Sahay Away)、NRA!」 Gays Against Guns(銃に反対するゲイたち)がマーチに参加

Gays Against Guns Protest At March For Our Lives: "NRA, Sashay Away!" | NewNowNext

フロリダ州マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で起こった銃乱射事件を受け、2018年3月24日、全米で銃規制を求める大規模デモが実施されました。フロリダ州オーランドーののナイトクラブ「パルス」での乱射事件後に結成された、銃暴力に反対する団体「Gays Against Guns(銃に反対するゲイたち)」のメンバーたちも、思い思いのプラカードでマーチに参加しました。

プラカード訳:「NRAよ、胸を張って去りなさい!」。"Sashay away"(胸を張って去りなさい)は、『ル・ポールのドラァグ・レース』で負けて退場するコンテスタントにル・ポールが投げかける決まり文句です。

プラカード訳:「パルスを忘れない」。

🚫🔫🚫#gaysagainstguns #activistmark

Marky Markさん(@mglabz)がシェアした投稿 -

プラカード訳:「神はホモ野郎銃を憎んでいる」(同性愛に反対しているヘイトグループ『ウエストボロ・バプティスト教会』のスローガン"God Hates Fags"をもじったもの)。

サンフランシスコ国際空港、ターミナルをハーヴェイ・ミルクにちなんで改名

San Francisco airport will name new terminal after Harvey Milk / LGBTQ Nation

サンフランシスコ国際空港の1番ターミナルが、オープンリー・ゲイの政治家でゲイ権利運動家だったハーヴェイ・ミルク(Harvey Milk)の名を冠することになるというニュース。改名だけでなく、ミルクを記念するアートの設置も予定されているとのことです。

ミルクの名前はこれまで軍艦高校通りに冠されてきていますが、空港(のターミナル)というのはこれが初めてでは。今回の改名にはさっそく極右メディアがいちゃもんをつけているようですが(ムカつくのでリンクは貼りません)、このまま無事実現させてほしいと思います。

Facebookが性的指向によるターゲティング広告をブロック

Facebook Has Blocked Ad Targeting By Sexual Orientation

Facebookがユーザのアイデンティティー(性的指向など)にもとづくターゲティング広告をブロックしたため、LGBTユースの自殺予防キャンペーン「トレヴァー・プロジェクト(Trevor Project)」が困っているというニュース。

トレヴァー・プロジェクトは自殺願望のあるLGBTユースを助けるため、24時間受付の電話相談やチャットなどを実施している非営利団体。LGBTのアイデンティティーを持つユーザにターゲットを絞った広告が出せなくなると、全国規模のメンタルヘルス調査などが困難になる上に、広告表示が意図せぬアウティングとなってしまう可能性があると同団体のキャルヴィン・ストウェル(Calvin Stowell)氏は話しています。

Facebookって絵文字やジェンダーのオプション等で一生懸命LGBTフレンドリーだとアピールしているわりに、「ゲイ治療」広告を載せたりドラァグクイーンに芸名での使用を許さなかったりと、どうも今一歩詰めが甘い印象があります。今回もその詰めの甘さが出てしまったのでは。

オクラホマのゲイ高校生が殴られロッカーに叩きつけられる

Moore student claims to be target of assault because he’s gay | KFOR.com

米国オクラホマ州ムーアのハイランド・ウエスト・ミドル・スクール( Highland West middle school)で、7年生の男子が別の生徒から暴力を受けました。携帯電話で撮られた動画には、被害者のブレイク(Blake)さんが後ろから殴られて顔からロッカーに突っ込むところが映っています。

「突然何かが顔に当たって、それから頭がロッカーにぶつかるのを感じました」と、ブレイクは自分が受けた攻撃について語った。

"All of a sudden, I felt something hit my face then hit my head against the locker," Blake said about his attack.

ブレイクさんは自分がゲイだから暴力を受けたのだと言っているそうですが、殴った側の生徒の母親は、息子はブレイクさんから悪口を言われて「パチンと叩いた("snapped")」だけだと主張しているとのこと。

「ゲイの子が廊下のロッカーに叩きつけられる」というのは米ドラマのいじめシーンの定番だけど、現実でそれは見たくないわ。ちなみにムーアの警察は3月8日に加害者に出頭命令を出し、現在も調査を続けているところだそうです。

カナダが公的書類をジェンダー中立に 「母」「父」をやめ「親」で統一

カナダ、公的書類「性別中立」に 父・母は「親」に統一 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

ノヴァスコシアの同性カップルが子供の社会保険番号の申請で「どちらが母でどちらが父か」と尋ねられて不服申し立てをしたのがきっかけで、カナダの公共サービスの書類や記入用紙をすべてジェンダー中立なものにすると政府が発表したんだそうです。英ガーディアンによれば保守派はこの決定を「ばかばかしい」などと非難しているそうですが、いつまでも人間の実態に合っていない性別二元論ベースの書類を使ってる方がよっぽどばかばかしいよ。カナダ政府にはこのままがんばってほしい。

トランプ、またしてもトランスジェンダーの軍務を禁止に

トランプ政権が2018年3月23日夜、一部の例外を除きトランスジェンダーの人々が軍務につくことを禁じる方針を発表したというニュース。昨年トランプがTwitterで禁止方針を発表して以来、何度も何度も裁判所が「それは違憲」という判決を出し司法省もトランスジェンダーの人々の入隊禁止は保留(つまり入隊できる)と発表していたのに、まだやるんかい。どこまでオバマのレガシーが憎いのか。