石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

オハイオ州女性、「キャベツ汁でゲイが治る」と主張 州司法長官室が苦情受け調査

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米国オハイオ州の女性がキャベツの汁を室温で発酵させたもので万病が治ると主張。万病の中には同性愛も含まれています。州司法長官室に複数の苦情が寄せられたため、消費者保護局が調査を開始しているそうです。

詳細は以下。

The Ohio Attorney General Is Demanding Answers From The Woman Who Started A Facebook Cabbage Juice Cult

この女性ジリアン・エッパリー(Jillian Epperly)氏は、キャベツかケールの汁に水と塩を混ぜ、常温で数日間発酵させた「ジリー・ジュース」なるものを飲めば若返ることができ、がんや自閉症、ダウン症候群などを含めたあらゆる病気が治り、ホモセクシュアルな行為を「逆転させる」ことができるとしています。氏の考えでは万病のもとは内臓に寄生しているカンジダであり、このジュースを1日1ガロン(約3.8リットル)を飲んで下痢を引き起こすことで、そのカンジダを撃退できるのだそうです。なお、氏は過去に医学的な訓練や教育を受けたことはないとのこと。

エッパリー氏はウェブサイトとFacebookでこの理論を宣伝し、体験談などがシェアできる有料フォーラムの参加権(1年30ドル)や、個別電話相談(1時間70ドル)などを販売しているのだそうです。彼女の理論は有害だとする苦情がオハイオ州司法長官室に複数寄せられたため、消費者保護局(Consumer Protection Section)はエッパリー氏に対し「jillyjuice.comおよびその推薦文でなされている主張に関する書面のデータ、報告書、エビデンス」を求める手紙を送付したとのこと。これに関するBuzzFeedの取材に対し、エッパリー氏はコメントを拒否しているんだそうです。

……この「ジュース」って、早い話が日本でちょっと前に流行ったニセ科学の「酵素ジュース」と似たようなものなのでは。そして、下痢をして健康になった気がするというのは、「病気は体の中の悪いものを外に出せば治る」という呪術的な考えから何でもかんでも催吐剤や下剤で治そうとしていた(そしてしばしば病気を悪化させていた)19世紀以前の発想なのでは。効果がないという点では霊感商法の幸運の壺みたいなものだけど、食中毒リスクがあるという点で、ツボよりさらに悪質だと思います。これ訴訟になったりしないのかなあ。