石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。内容は主に(1)LGBTニュース、(2)ガール・オン・ガールのポップカルチャーなど。

ヘイリー・キヨコ、雑誌「Nylon」プライド特集号表紙を飾る

Expectations

オープンリー・レズビアンの米歌手ヘイリー・キヨコ(Hayley Kiyoko)が、ファッション情報誌「Nylon」のプライド特集号のカバーガールをつとめました。これは同誌にとって初のプライド特集号なんだそうです。

詳細は以下。

Lesbian Jesus Hayley Kiyoko is Nylon's Pride Issue Cover Girl and I Wrote The Story | Autostraddle

表紙写真はこちら。

こちらで読めるカバーストーリーも質量ともに申し分なし。ここでキヨコは、自分がカリー・トーレス(サラ・ラミレス)が女性とキスするところを見るためだけに『グレイズ・アナトミー』を見ていたことや、『The O.C.』のメリッサ(ミーシャ・バートン)とアレックス(オリヴィア・ワイルド)とのキスシーンに心躍らせたことなどを話した後、こんなことを言っています。

「でも、こういうことが、わたしが今やってることのお手本になってるんですよ。わたしがステージで女の子といちゃいちゃするのを見た子が、あ、自分もこうしていいんだ、あんなふうに女の子とつきあっていいんだ、こういう気持ちって変なことじゃないんだ、みたいに思えるでしょ。ただ、わたしは悲しいことも歌いますけどね、人生って悲しいものだから。そのへんはリアルにしておきたいと思ってます。あと、わたしはちょっとおバカ」

“But that’s a great example of what I’m doing. If they can see me flirt with girls on stage, then they can be like, Oh, I can do that too, I can get a girl like that, those feelings are normal. But I sing about sad stuff, too, because life is sad. I keep it real. I try to keep it real. And I’m a little goofy.”

このあたりが、彼女がファンから「レズビアン・ジーザス」と呼ばれるゆえんだと思います。彼女は間違いなく人を救ってる。なお、観客の「自分もこうしていいんだ」という気づきについては、上記カバーストーリーの中で紹介されている、コーチェラ・フェスティバル2018でキヨコのステージを見た異性愛者女性によるこちらのツイートがわかりやすいかと思います。

訳:

自分は異性愛者だと思ってても、ヘイリー・キヨコにこんな表情で見られたら……もう確かなことなんて何もない、っていきなり思っちゃう。#ExpectationsTour #HayleyKiyoko #20gayteen

When you think you’re straight and then @HayleyKiyoko gives you this look... suddenly you’re not so sure of anything anymore. #ExpectationsTour #HayleyKiyoko #20gayteen

ただ、そうは言っても世の中の異性愛中心主義の壁はいまだ分厚いようで、キヨコによればいまだに彼女のことを女が好きな人ではないとか、バイセクシュアルだとか思っている人もいるのだそうです。ちなみにメジャー・レーベルと契約して女性とのキスが含まれるミュージックビデオを複数作ったレズビアンのポップスターはキヨコが初なんだそうで、先駆者ゆえの苦労も多いのかもしれません。もっとも、そこで本人が「こんなの新しいことじゃない! どうして新しいのかわからない(“This isn’t new! I don’t know why it’s new”)」と言ってるところがまた頼もしいんですけど。今後もこの調子でどんどん壁をぶっ壊していってほしいし、彼女ならきっとそうしてくれるんじゃないかな。