石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

今週の未紹介LGBTニュース(2018年7月8日)

ドレスアップアメリカ602-Wワイドレインボーサスペンダー

ダブリン・バスの動画Proud Dadsが感動的

Viral Video of Adorable Proud Dads Restores Our Faith in Humanity | NewNowNext

アイルランドのバス会社、ダブリン・バスが発表したProud Dadsという動画が話題になっています。内容はダブリン・プライドの日、LGBTQティーンの子を持つお父さんたちがレインボーカラーの服を身に着け、同社のバスに乗ってサプライズで子供たちを迎えに行くというもの。余談だけど、英語でサスペンダーのことを"braces"とも言うって初めて知りました。レインボーカラーの歯列矯正器("braces")の話をしてるのかと思って混乱したわ。


ケイト・マッキノン、「Glamour」誌表紙に

Introducing Kate McKinnon, Movie Star | Glamour

オープンリー・レズビアンの米コメディエンヌ、ケイト・マッキノン(Kate McKinnon)が、雑誌「Glamour」の表紙を飾りました。カヴァーストーリーも面白いし、自分のスマホの使い方(というより、使わなさ)を説明する以下の動画もいかにもケイトっぽくて楽しいです。


英ヒースロー空港、6000人のキスでレインボーフラッグを作成

Attitude.co.uk | Heathrow celebrates London Pride by unveiling rainbow flag made with passengers' kisses

英国のヒースロー空港が、様々な国からの乗客6000人のキスを集めてレインボーフラッグを作りました。製作過程と完成した旗の図は、以下の動画をごらんください。


アニメ『スティーブン・ユニバース』に女性同士のプロポーズ場面登場

"Steven Universe" Just Changed the Game With a Lesbian Proposal Scene | NewNowNext

米カートゥーンネットワークのアニメ『スティーブン・ユニバース』が、2018年7月4日放送のエピソード"The Question"(S5Ep21)で、ルビーとサファイアという女性同士*1のキャラ間のプロポーズを描きました。

動画はこちら。(プロポーズの場面だけ見たい人は、2:10あたりからどうぞ)


出生証明書のジェンダー変更が容易に 米ニュージャージー州

Gender Change on Birth Certificates Now Easier in New Jersey | New Jersey News | US News

米国ニュージャージー州のフィル・マーフィー(Phil Murphy)知事が2018年7月3日、トランスジェンダーの州民が以前より簡単に出生証明書のジェンダーを変えられるようになる法案にサインしました。これまでの法律では出生証明書のジェンダー変更には手術で性別変更したという医師の証明書が必要だったのですが、これで今後は本人の自認を根拠として変えられるようになるのだそうです。おめでとうございます。

米国でLGBTQ+にとってベスト/ワーストな州ランキング

5 Best (and Worst) States to Move to Start an LGBTQ+ Family

ヘイトクライム法、反差別法、養子縁組法、未成年へのコンバージョンセラピー禁止法、LGBTQ+人口密度などを基準に選定した、米国でLGBTQ+ファミリーにとってベスト/ワーストな州ランキングが発表されました。

ベスト5は以下。

  • カリフォルニア
  • イリノイ
  • ハワイ
  • コネチカット
  • メリーランド

そして、ワースト5はこちら。

  • ウエストバージニア
  • バージニア
  • ウィスコンシン
  • サウスダコタ
  • ノースダコタ

ちなみに全米50州の中で、ニューヨークは26位なんだそうです。意外。

「レズビアンセックスでがんになる」:カリフォルニアでデマチラシ撒かれる

Man covers street in flyers claiming lesbian sex causes cancer · PinkNews

米国カリフォルニア州ウエストサクラメントで、レズビアンは異性愛者女性よりがんになるリスクが高いとするデマが書かれたチラシが撒かれたそうです。チラシのタイトルは「エストロゲンとがんの謎を解くカギ」といい、本文にはこんなことが書かれていたとのこと。

「レズビアンのライフスタイルは、彼女たちだけがする性行為以外の点では他のすべての人と同じである。よって、がんの出現率を高めているのは、その行為であるに違いない」

“Lesbians’ lifestyle is the same as everybody else except for their lovemaking activity that is exclusive to them, therefore it must be that activity which results in a higher incidence of cancer.”

何から何まで大嘘。

まず、ある人がレズビアンであるかどうかはエストロゲンとは関係ありません。そしてWebMDによれば、(米国の)レズビアン特有の健康リスクは、

  • ヘテロより肥満率が高い
  • ヘテロより喫煙率が高い
  • ヘテロより酒やドラッグの使用が多い
  • ヘテロより子供を産まない人が多い
  • ヘテロよりパップテストを受けない人が多い

……などであって、これらのせいで子宮体がん、頸がん、卵巣がん、乳がん、大腸がん、肺がん、喉頭がん、胃がんなどのリスクが高まる可能性があるとされています。逆に言えば、ヘテロ女性であっても太っていてたばこや酒やドラッグを使用し、分娩経験がなく、パップテストを受けていなければこれらのがんにかかるリスクは同じように高まるわけ。レズビアンセックスをしているかは関係ありません。

そんなわけでこのチラシは完全なデマ。ウエストサクラメントの住人は、学校帰りの子供たちがこんなものを見て誤解したら困ると心配しているそうです。これって何かの犯罪にはならないんでしょうかねえ。

オーストラリアのゲイカップル、「死ね」と罵倒され殴られる

Australian gay couple called ‘stupid faggots’ and brutally beaten by gang · PinkNews

2018年7月1日、オーストラリアでJoshua DicksonさんとAlex Vlasitsさんというゲイカップルがクラブを出た後若い男らに襲い掛かられ、繰り返し殴られてけがをしたというニュース。男らは17歳から19歳ぐらいで、「バカなオカマ野郎(“Stupid faggots”) 」、「おまえら全員死ね(“You all need to die”)」、「おまえらみんなキモイんだよ(“You’re all disgusting”)」などと口走っていたとのこと。元記事でも指摘されているように、同性婚に関する国民投票を機に悪化したホモフォビアの影響もあるのかも。

LGBTナイトクラブ従業員を殴打した客を逮捕 英ロンドン

Thugs hurled homophobic abuse at LGBT nightclub workers before leaving one with fractured skull in violent attack | London Evening Standard

2018年7月2日、英ロンドンのLGBTナイトクラブ(ゲイバーとする報道もあり)「イーグル・ロンドン(Eagle London)」で従業員に暴力をふるって頭蓋骨と脚の骨を折った疑いで、ランベス署が男2人と女1人を逮捕したそうです。容疑者らは同店で喫煙エリアから出てほしいと言われたことで腹を立てて従業員をホモフォビックなことばで罵り、さらに暴力をふるって深刻なけがを負わせたとのこと。同署のフィル・ゴヴェット(Phill Govett)巡査部長は、「警察はいかなるヘイトクライムも許しません。このような加害者を法に照らしてさばくため、すべての可能な措置を講じます」と話しているそうです。

ホモフォーブは家で好きなだけゲイの悪口を言ってればいいのに、わざわざゲイバーに出てきて暴れる理由がわかりません。ひょっとしたらドラァグのショウが見たかったのかもしれないけど、ならおとなしくNetflixでル・ポール見とけと思います。

トルコ警察が催涙ガスでプライド・パレード攻撃

Turkish Police Attack Istanbul Pride | NewNowNext

2018年7月1日、トルコで当局の禁止を無視して開催されたイスタンブール・プライドで、警察がパレード参加者をゴム弾と催涙ガスで攻撃したというニュース。ちなみに政府は同イベントを禁止するのは安全のためだと主張しているのですが、オーガナイザーはこのイベントは13年間平和的にとりおこなわれていると指摘し、政府の主張は「コミカル」だと話しているそうです。

催涙ガスの映像ばっかりじゃ気が滅入るので、パレード中のダンスや歓呼の声の動画も貼っておきます。今年の同プライド参加者数は、約1000人だそうです。

*1:厳密には彼女らは「クリスタル・ジェム」と呼ばれるエイリアンで、地球の文化で言うところの男女の区別はありません。ただし見かけや声は地球人の女性に近く、代名詞はshe/herです。