米国フロリダ州の町で2018年9月7日、トランス女性宅のガレージ扉に「出ていけ、さもなくば死ね」などと落書きされているのを警察が発見しました。地元の人々は、トランス・プライドの旗などでこれに抗議する運動を開催しています。
詳細は以下。
Victim of hate crime against transgender people speaks out
リズ・エイブル(Liz Abel)さんと彼女のトランスジェンダーの妻は、同州の人口6000人ほどのニューベリーという町に住んでいます。ふたりはまず9月6日の午前中「出ていけ、さもなくば死ね」("Move or die")と書かれたポストイットを見つけ、続いて7日の午前3時頃、寝ていたところを警察に起こされ、ガレージの扉にペンキでヘイトスピーチが書かれていると言われたのだそうです。
ガレージ扉の写真はこちら。再び「出ていけ、さもなくば死ね」と書かれた上に、トランスジェンダーの人に対する罵倒語と、fで始まることばが書かれていたようです。
This town rallied after a trans woman was told to ‘Move or die' https://t.co/KUlRhKxkQL pic.twitter.com/wVE5J0IQbQ
— LGBTQ Nation (@lgbtqnation) 2018年9月11日
リズさんの配偶者がトランス女性としてカミングアウトしたのはほんの数か月前のことで、ふたりとも特に出歩いて回ったりもせず、誰にも何の迷惑もかけずに暮らしていたとのこと。だから今回の事態には「本当に驚いた」とリズさんは話しています。
幸い、事件を知った地元の人々は、リズさんたちを支援しようと食べ物の差し入れをしたり、ドアの塗り直しや防犯カメラの設置をしてあげると申し出たりしているそうです。また、ニューベリーのトランス活動家、メリナ・ファーリー・バラット(Melina Farley-Barrat)さんは動画の抗議運動を主催し、旗や看板を手に、トランスジェンダーの人々への暴力反対を呼びかけました。
リズさんも指摘していますが、仮に6日にポストイットを見たリズさんたちが本当に出て行こうとして引っ越し準備を始めていたとしても、7日の午前3時までに引っ越せたはずはないよね。ということは、犯人の第一目的はリズさんたちを実際に立ち退かせることというより、不安や恐怖を与えて嫌がらせすることにあるのでは。そう思うと、地域の方々がこのカップルを助けようと即座に動き始めているのは本当にすばらしいことだと思います。あとは警察がいい仕事をして、早くこのヘイターを捕まえてくれるといいんだけど。