石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的メモ。

シンガポールで初のトランスジェンダー・ユース・センター設立へ

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シンガポールのトランスジェンダー活動家が、同国で初めてのトランスジェンダー・ユース・センター「アリシア・コミュニティー・センター」を立ち上げるそうです。同センターは2018年11月に開設され、カウンセリングなどを提供する予定とのこと。

詳細は以下。

First center for Transgender youth to open in Singapore

以下、このコミュニティーセンターの創設者、(June Chua)さんの弁です。

「シンガポールのトランスジェンダーの人はどこに行くことができるでしょうか?」と、チュアは問うた。「わたしたちにはカフェもディスコもありません」

「若いトランスジェンダーの人たちが来られる安全な場所を作りたいんです」と、彼女はGay Star Newsに話した。「ここで仲間と話すことができます。インターネットの世話にならなくていいんです」

‘If you are a transgender person in Singapore where can you go?’ Chua asked. ‘We have no cafes or discos’. ‘I want to create a safe space young transgender people can come to’ she told Gay Star News. ‘They can mingle here, they don’t have to go on the internet’.

シンガポールでは家族から拒絶されたり、就職が困難だったりして苦労しているトランスジェンダーの人がたくさんいるんだそうです。アリシア・コミュニティー・センターでは仲間同士のカウンセリングサービスを実施するほか、性的少数者のための情報リソースを集めた図書室や、同国のトランスジェンダーの歴史を記念するミュージアムなども設置する予定だとのこと。

マイノリティーにとってはピアグループに出会えるかどうかというのは時として死活問題になるので、こういう試みはきわめて重要だと思います。ものすごく個人的な話になりますが、自分も駆け出しレズビアンのころはレズビアンのためのミーティングやイベントやクラブの存在にものすごく助けられたし、摂食障害で死にかけたときも自助グループのおかげで命を救われたし、うちの親父だって断酒会がなければおそらく酒で死んでいたことと思います。インターネットだけではダメなんですよ、こういうの。チュアさんと彼女のチームに、心から敬意を表します。