石壁に百合の花咲く

いちレズビアンの個人的備忘録。

英ゲーマー、ドンキーコングでトランス団体への寄付10万ドルゲット

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英国のゲーマー、HBomberGuyさんが、ドンキーコング64の連続ゲーム実況でトランス団体への寄付金を10万ドル以上集めることに成功しました。日本時間で2019年1月20日14時現在、彼はまだ実況を続けていて、Twitchで動画を見ることができます。

詳細は以下。

www.gaystarnews.com

英国では国営宝くじ(National Lottery)の収益の一部が慈善事業に配分されることになっているのですが、現在アンチトランスな圧力により、LGBTI団体「マーメイズ(Mermeids)」がその配分先から外されそうになっています。これを受け、HBomberGuyさんは2019年1月14日、YouTubeで「1月18日午後8時半(UK時間)からドンキーコング64をクリアするまで実況プレイして、マーメイズへの寄付金を募る」と予告する動画を公開。


HBomberGuyさんにとって、ドンキーコング64は子供時代にどうしてもクリアできなかったゲームなのだそうです。それを今改めて実況プレイする理由について、彼は上記動画でこんな風に話しています。

このゲームを最初からクリアまで全部ストリーム配信する。収益は全部マーメイズに寄付する。マーメイズは、ジェンダー違和のある子供や若者のたちにリソースや支援を提供しているチャリティだよ。ここを支援しようと決めたのは、英国に住む人間として、この国でのこの問題をとりまくメディアの議論が、特にタブロイドでのそれが、嘆かわしいほど間違った情報を伝えているからだ。それでぼくは、大事なことについて考えてる人たちに貢献しようとがんばっている人たちを応援するため、少しばかり力になりたいと思っている。マーメイズを選んだ理由はこうだ。この団体が国営宝くじからの配分先に指定されたとき、コメディ作家のグラハム・リンカンが……この人、20年前にはいい番組を作ってたのに、今じゃ朝から晩までトランスの人々にすごく腹を立ててるという「とてもノーマルな」人なんだけど、そのグラハム・リンカンがマムズネット(訳注:英国の、子を持つ親向けのWebサイト。育児情報やフォーラムなどがあり、公称PVは1か月12800000)に行って、国営宝くじの気の毒な女性宛てに大量にメールを送れと言った。それで、資金配分が再検討されることになった。お見事だね、グラハム。あんたにはたくさんの視聴者と、たった今この世界で必要とされてるあらゆる進歩を求めて戦うためのパワーがあるのに、あんたはそれを、子供たちが有用なリソースにアクセスできないようにするために使ったんだ。

I'll be streaming this game start to finish. All the proceeds from this stream will go to mermaids, a charity which works to provide resources and support to young people with gender dysphoria. I chose to support this charity because as a person living in Britain I find the media discussion surrounding this issue in my country especially in its tabloids to be woefully misinformed and I'd like to do my bit to help support the people who do the hard work of contributing to people thinking on an important issue. I chose mermaids in specific because when they were designated some funding by the National Lottery Graham Linehan, a comedy writer who did some work on a good show 20 years ago who happens to be very normal man who's just very angry about trans people all day nowadays, went on Mumsnet and told them to email a lady from the National Lottery on mass and now the funding is under review. So, well done, Graham. You have a massive audience and the power to choose to fight for progress in all the many forms we need in the world right now and you used it to make sure some children won't have access to helpful resources.

HBomberGuyさんはこれに続けて、もしも国営宝くじが、自分たちのところに寄せられたメールがひとりのセレブに操られた人たちによるコピペだということに気づけば、そしてもっとたくさんの人たちがマーメイズのことを知って支援を願えばマーメイズは配分を受けられるだろう、だから大きな声で、そして怒ってこの問題について話し合ってほしいと話しています。

以下、マーメイズからの感謝と喜びのツイート(のいくつか)。

グラハム・リンカンのような人はどこにでもいて、悲しいことにここ日本にも山のようにいると思います。彼ら彼女らの「子供を守れ」という名目でフォビアを糊塗するという論法は1977年にアニタ・ブライアントがアンチゲイキャンペーンでやっていたのとまるで同じことなのに、それに気づかない人のなんと多いことか。

念のために言っておくと、ペドファイルやチャイルドマレスターの大多数は異性愛者だというのに、アニタやその支持者は「異性愛者から子供を守れ」とは絶対に言わず、ひたすら同性愛(者)を子供に仇なす恐ろしいもの扱いしていたんです。その恐いという感覚そのものがでっち上げだったとは言いませんよ、たとえ無知や偏見によって醸成されたものでも恐怖は恐怖であり、多くの人は本当に、心の底から、自分たちが思い浮かべるところの「同性愛(者)が子供や地域社会に及ぼす(ということになっていた)害悪」に怯えていたのでしょう。しかし、そのゆえなき恐怖のせいでカリフォルニア州の公立学校で働く同性愛者の教師たちがあわや職を奪われそうになったことも、サンフランシスコの庭師がヘイトクライムで殺された(犯人は『アニタのためだ!』と叫んで犠牲者を刺したと報じられています)ことも、あたしゃ絶対に忘れないよ。そして、こうやってマジョリティが自分たちの憶測だけを根拠に「俺がアタシが恐怖を感じているのだからあいつらの人権を制限していい」という結論まで突っ走るのって、昨今のソーシャルメディアに吹き荒れているトランスフォビアとまるきり一緒だと思うのよ。ついでに言っとくと、「男か女かが性自認で決まるなんてありえない、チンコがすべて」みたいな発想も、ゲイやレズビアンが「同性が好きなんてありえない、人間は凸と凹なのだから男女で番うのが『自然』」と言われて痛めつけられてきたのと何ら変わるところはないと思います。もうこういうのホントに耐えられないんで、あたしゃHBomberGuyさんを盛大に応援するわ。ちなみにTwitchストリームからの寄付はPayPalでできるし、PayPalアカウントがなくても、マーメイズで直接寄付するんならクレジットカードで行けます。……と書いてるうちにも、もうTwitchでの寄付金額が12万ドルを突破してるわ。心ある人はちゃんといる、そっちを向いて生きていこう。